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「外心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

外心の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
たる意気の上より出でたることならん、と言えり。 上述の村民らの志も、また愛国抗外心の一原素として強いて咎むべからざるにや。また西行の『山家集』に名高き八上王子....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
》な豪《ごう》のものである。こう数え立てて見ると大抵のものは同類のようである。案外心丈夫になって来た。ことによると社会はみんな気狂の寄り合かも知れない。気狂が集....
岩石の間」より 著者:島崎藤村
い。人の紹介だ。塾ではどんな新教員が来るかと皆な待ち受けた。子安が着いて見ると案外心|易《やす》い、少壮《としわか》な学者だ。 こうなると教員室も大分|賑《に....
田舎教師」より 著者:田山花袋
の話をいろいろとして聞かした。清三は黙って聞いた。 翌日は早く帰途についた。存外心は平静であった。「どうせこうなる運命だッたんだ」とみずから口に出して言ってみ....
反抗」より 著者:豊島与志雄
を一杯見張ってくるりとさした。 「今晩何処かで逢わない?」 云ってしまうと、案外心が落着いてきた。じっと見つめられたのを、彼も見返してやった。彼女はその眼を外....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
イツは気立のよい奴だ、腹に一物あるようなところもあり、そゝっかしい愚か者だが、案外心のよい奴だ、そう言ってくれる。そのうちには、案外あれで頭もよい、となり、アイ....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
言葉には、強く頭を振ったのである。 「なにを云うのかと思っていたら、姐さんも、案外心理学者ね。だけど、私の気持おんなじよ。たとい、お金を貰ったにしろ、この稼業は....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
ていないのですから、女を知るという事に興味を持つていなかつたなどとは言えない。案外心の底の方では、Mさんの言う通りになつて見ようという氣が動いていたのかも知れま....