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外房
「外房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外房の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
兵衛の商売を知っていながら其の囲い者になっていたのである。 疑問の怪しい男は、
外房州の海上から拾いあげて来たのであると喜兵衛は申し立てた。去年の十月、かれらが....
「栄螺」より 著者:田畑修一郎
前にたった一夜、思いがけないことから海に入った。うちの女の子が小学校の夏季生活で
外房州の千倉へ行っていたのだが、病気だという電報が来たので慌てて出かけた。この娘....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
らっしゃるとあります。」
私は日在浜《ひありはま》を一直線に歩いていた。十月の
外房州の海は黒くもりあがっていて、海のおそろしいまでな情熱が私をコウフンさせてし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るのは、その外の方の海でありました。内の海は穏かであるが、外の海は荒い。ことに、
外房にかかる洲崎あたりの浪は、単に荒いのみならず、また頗《すこぶ》る皮肉でありま....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
包み、それからいよいよ南の方へ、伊豆半島の突端|石廊崎から、伊豆七島の新島、更に
外房州の海岸から外へ六七十キロの海上を点々と綴り、鹿島灘の外を通って、元の勿来関....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てもようござんすか」
「お歌いなさい」
お許しが出たものだから、澄み渡った夜の
外房の空に向って、得意の即興詩がはじまる。
さて皆さん
皆さんは
この大地は
....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うして無事に相接している時は、いま君の言ったように、海が全く他人ではないのです。
外房の波の変化に、君が衷心《ちゅうしん》から動かされたような感動を、ここへ来て受....
「海水浴」より 著者:寺田寅彦
の『魔風恋風』が若い人々の世界を風靡していた時代のことである。 大正の初年頃|
外房州の海岸へ家族づれで海水浴に出かけたら七月中雨ばかり降って海にはいるような日....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
ってし、それはわれらの祖国の国号の「日本」の日であることが意識せられていた。彼は
外房州の「日本で最も早く、最も旺んなる太平洋の日の出」を見つつ育ち、清澄山の山頂....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
者町までいらっしゃるとあります。」 私は日在浜を一直線に歩いていた。 十月の
外房州の海は、黒々ともれ上って、海のおそろしいまでな情熱が私をコオフンさせてしま....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
るか沖に船の形がマッチの軸でも投げだしたように浮きあがってきたと思うと、ぐんぐん
外房の尖端へ迫って、ちびた鉛筆ぐらいの大きさになったところでそこでとまった。前側....
「縁談」より 著者:佐藤垢石
とに誘い込まれたりすることもあるものだ。これから書く話も、そのうちの一つである。
外房州の海は、夏がくると美しい風景が展開する。そして、磯からあまり遠くない沖で立....
「鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
随分多いけれど、寒鯛釣り場は数が少ない。関東では東京湾口の鴨居、房総半島の船形、
外房州勝浦沖、相模国真鶴港外の三ツ石付近、伊豆半島下田町沖合神子元島、横根島、石....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
黒鯛など、婦人が行っても釣ることができる。安房の南端|布良の釣遊は豪壮であった。
外房勝浦方面の釣り案内舟は、いま一段の改善が欲しいと考えてみたこともあった。利根....