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外来
「外来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
儒学《じゅがく》最盛期《さいせいき》の荻生徂徠《おぎゅうそらい》が濫《みだ》りに
外来の思想を生嚼《なまかじ》りして、それを自己という人間にまで還元することなく、....
「放浪」より 著者:織田作之助
るのももどかしく、阪大病院へかけつけると、浜子はいなかった。結婚したときかされ、
外来患者用のベンチに腰を下ろしたまま暫くは動けなかった。今日は無心ではない、ただ....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
の服装から食事にまでも海の暮しをとりいれて、はては夫人召使から時折この家を訪なう
外来の客にいたるまで己れを呼ぶにキャプテンの敬称を強要すると云う、それはまるで海....
「河明り」より 著者:岡本かの子
、そのあとから若い芸妓が二人とお雛妓が一人現れた。 部屋の主は私女一人なのに、
外来の女たちはちょっと戸惑ったようだが、娘が紹介すると堅苦しく挨拶して、私が差出....
「外来語所感」より 著者:九鬼周造
外来語所感 九鬼周造 ついこの間のことである。私はあるところで「こよみ」を見せ....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
たのである。 今日の映画女優やレビュー・ガールの支持者に対しては、ファンという
外来語をあたえられているが、その当時の娘義太夫支持者に対しては、ドウスル連という....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
約束された社会にあっては重圧の土を破る。そして個性の穎割が認められるようになり、
外来文化の刺戟ともろもろの発見とを緒として次第に学問芸術の華が咲き匂う。 鶴見....
「東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
明とは、東京よりも却って諸君の郷土に於て発見される。東京にあるものは、根柢の浅い
外来の文化と、たかだか三百年来の江戸趣味の残滓に過ぎない。(中略)大体われ/\の....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
其から其間を縫うて、尤らしい儀式・信仰にしあげる為に、民俗民俗にはたらいた内存・
外来の高等な学の智慧である。 当麻信仰には、妙に不思議な尼や、何ともわからぬ化身....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
慮の中に加えなければならないのである。かかる哲学専門の教師のほか、世間においては
外来のクリスト教の宣教師およびクリスト教信者の教師ならびにこれらの薫陶《くんとう....
「妖怪談」より 著者:井上円了
を受けますから、心のうちに浮かんだる弱き夢は打ちまかされてついに消滅して、夜間、
外来の刺激の比較的静かなるときに夢みるものであります。かようなわけでありますから....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
なみにカラーを引張って云ったものである。 ハイカラにかぎらず、これは何によらず
外来語が「日本語」に生れ代るな発音で云われる間は、まだまだ日本のものではない。こ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
いから、前日に札を取って置いて翌日に買いに来るというほど繁昌した。丁度大学病院の
外来患者の診察札を争うような騒ぎであったそうだ。 淡島屋の軽焼の袋の裏には次の....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
翫ばれ、烏帽子直垂の如く虫干に昔しを偲ぶ種子となる外はない。津浪の如くに押寄せる
外来思想は如何なる高い防波堤をも越して日一日も休みなく古い日本の因襲の寸を削り尺....
「放浪」より 著者:織田作之助
るのももどかしく、阪大病院へかけつけると、浜子はいなかった。結婚したときかされ、
外来患者用のベンチに腰を下ろしたまゝ暫くは動けなかった。今日は無心ではない、たゞ....