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「外界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

外界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
春めいた空気が動いていた。それは現在の彼の気もちを直下《じきげ》に放出したような外界だった。だから町を歩いて行く彼の心には、夕日の光を受けながら、しかも夕日の色....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
立し難い一切の条件が、備っていたとでも申しましょうか。そうして私は実に、そう云う外界の中に、突然この存在以外の存在を、目前に見たのでございます。私の錯愕《さくが....
忠義」より 著者:芥川竜之介
にわか》に眼の前が、暗くなるような心もちがした。 勿論この怖れは、一方絶えず、外界の刺戟から来るいら立たしさに、かき消された。が、そのいら立たしさがまた、他方....
或る女」より 著者:有島武郎
、最初の恋愛らしい恋愛の情を傾けた時、葉子の心はもう処女の心ではなくなっていた。外界の圧迫に反抗するばかりに、一時火のように何物をも焼き尽くして燃え上がった仮初....
或る女」より 著者:有島武郎
物足らなかった。竹柴館の夜に葉子は倉地を極印付きの凶状持ちにまでした事を知った。外界から切り離されるだけそれだけ倉地が自分の手に落ちるように思っていた葉子はそれ....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
たには違いありませんが、そればかりが唯一の原因と考えるのは大きな間違いであって、外界の事情が進むに従って、こちらでは手を束《つか》ねているうちに、いつか知らず地....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
だ。 君の心は妙にしんと底冷えがしたようにとげとげしく澄み切って、君の目に映る外界の姿は突然全く表情を失ってしまって、固い、冷たい、無慈悲な物の積み重なりに過....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
かわらず私は明かに偽善者であると言明せねばならぬ。私は屡※私自身に顧慮する以上に外界に顧慮しているからだ。それは悲しい事には私が弱いからだ。私は弱い者の有らゆる....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ゆる種族の小さな範囲内に生活していた。それで一つ一つの種族が自分だけでこの広大な外界から獲得することのできた経験の総和は到底範囲の大きいものにはなり得なかった。....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
しろ不思議な位でございました。 兎に角日頃ただ一人山の中に閉じこもり、めったに外界と接する機会のない私にとりて、斯うした少女との不意の会合は世にももの珍らしい....
妖怪学」より 著者:井上円了
あるべし。 まず、事実上の分類によるに、左の三種となるべし。 第一種、すなわち外界に現ずるもの 幽霊、狐狸、天狗、鬼神、その他諸怪物 第二種、すなわち他人の媒....
妖怪研究」より 著者:井上円了
くこれを大別して二大種となす。すなわち、その第一種は内界より生ずるもの、第二種は外界に現ずるもの、これなり。しかしてまた、内界より生ずるものに二種ありて、他人の....
妖怪談」より 著者:井上円了
かなるときに夢みるものであります。かようなわけでありますから、もし心のうちの力と外界刺激の力と同一であったならば、夢見るということはないでありましょうが、内部の....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
くこれを大別して二大種となす。すなわち、その第一種は内界より生ずるもの、第二種は外界に現ずるものこれなり。しかしてまた、内界より生ずるものに二種ありて、他人の媒....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て間接に受くるところの教育なれば、これを間接教育という。すでに出産して、ただちに外界の現象に接し受くるところの教育は直接教育なり。これに天然の教育あり、人為の教....