外遊[語句情報] »
外遊
「外遊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外遊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
いとの相違でしょうかしら」といった。 これに就き夫人は早速に答えず、先ず彼等が
外遊中、巴里の名料理店フォイヨで得た経験を話した。その料理店の食堂は、扉の合せ目....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
よく、上野の美術学校へ入った。それから間もなく逸作の用務を機会に、かの女の一家は
外遊することになった。 在学中でもあり、師匠筋にあたる先生の忠告もあり、かの女....
「河明り」より 著者:岡本かの子
いた。そこなら南洋行きの基点ではあり、双方好都合である。新嘉坡となると、ちょっと
外遊するぐらいの心支度をしなければならない。 ――少し当惑しているとき思いの外....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
たくしを後援し出した伯母と称する遠縁の婦人と共々、諸事を詰めて、わたくしの為めに
外遊費を準備して呉れつつあった。この
外遊ということに就ては、わたくしが嘗て魔界の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
されている呪詛の意志を述べてから、「つまり、その問題は四十余年の昔、かつて算哲が
外遊した当時の秘事だったのです。それによると、算哲・ディグスビイ・テレーズと――....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
んだ。 船は六月三日の朝早く碇をあげた。 ――一九二三年八月十日、東京にて――
外遊雑話 一 いつも旅をする時には、行きは大名帰りは乞食、というのがおきまりな....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ているよ。どうだろう、この表情は聖画等の殉教者特有のものではないだろうかね。先年
外遊中に、シスチナ礼拝堂の絵葉書を寄越した君なんぞは、真先にミケランジェロの壁画....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
効に使用しようということばかりが彼の心をいっぱいに埋めていた。彼は賜暇を利用して
外遊して、パリにたくさんある公営の賭博場へ行って運試しをやろうと考えた。ところが....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
った。従って僕等の間には巴里の話も出勝ちだった。カイヨオ夫人の話、蟹料理の話、御
外遊中の或殿下の話、…… 「仏蘭西は存外困ってはいないよ、唯元来仏蘭西人と云うや....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
然し、決してそれは、衒気の沙汰でもなく、勿論不思議でも何んでもないのである。曽て
外遊の折に、法水は俳優術を学び、しかもルジェロ・ルジェリに師事したのであるから、....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
詳しい話を聞かされても、お父さんは別に気にも留めないらしかった。なぜ暗くなるまで
外遊びをしていると、おっ母さんにも叱られて、おなおさんはそのまま奥へ行って、親子....
「唇草」より 著者:岡本かの子
ある。 「私の憧れを癒やすほどのものは現実にはない」 これは私の従弟の千代重が
外遊するまで、始終口癖にいっていた言葉と同じである。ふとこの言葉を千代重が囁いた....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
はつとめて編入し、この点において岩波文庫本来の特色を発揮しようと思っている。往年
外遊の際、レクラム会社を見学してその事業的規模の大なるには驚いたが、編集態度にお....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
と色彩の空気を漂わしていた。 この五色で満身を飾り立ったインコ夫人が後に沼南の
外遊不在中、沼南の名誉に泥を塗ったのは当時の新聞の三面種ともなったので誰も知って....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
南の海をよぎり、これを書す。) 弟 桐城 張祖翼 逖先未定艸 風雨共帰舟、言従海
外遊、鐙明孤塔遠、風圧片帆遒、海水平如砥、客心間似鴎、他年応相済、莫漫説欧洲。 ....