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「多だ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

多だの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
うもわたしはそう思う。」 「そんなら見たまえ、長州藩あたりじゃ伊藤俊助だの井上聞多だのという人たちをイギリスへ送っていますぜ。それが君、去年あたりのことですぜ。....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
を蒼くして窓にかたくなって凭っていた。 「あ着いた着いたもう箱崎だ、あと吉塚、博多だわね」 まき子は勢いよく立って荷物の始末をしはじめた。登志子は今さらのよう....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
それから我に返るのは、出会う人々に自分の喜びを伝えんがためばかりだった。相手は雑多だった。皺《しわ》寄った鋭い眼をし、ヴェネチアの元老のような赤い縁無し帽をかぶ....
魔都」より 著者:久生十蘭
装はてんでんばらばらで、背広を着たのもあれば、腹掛をしたものもある。人相もまた雑多だが、床から脚光《フットライト》のように照らし上げられた赧黒い顔々には、いずれ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
が、成程愛公だ。竹永さん、」 「馬鹿め。」 「いや、」 「野郎、しようのない瓦落多だが可哀相に、可愛い奴だ。先生、憎くはない。」 丹平ここでまた椅子を寄せ、 ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の殺伐な群れの中に交じっている。 あとは地侍や、ならず者の徒であろう。服装は雑多だが、足拵えは、どれを見ても、軽捷に馴れた装いである。 「これだけか」 「そう....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は、老幼男女、いっぱいな客を盛っている。尼、傀儡師、旅商人、工匠、山伏など――雑多だった。――その中で、何かに腰かけ、独り静かに、読書していた狩猟装束の若公卿が....
私本太平記」より 著者:吉川英治
「御上陸と聞き、間道、夜を日についで、馳せまいった鎮西村の者どもです」 諸族雑多だ。 しかし、龍造寺党や深堀、杉党などの大族の系類もあり、また、千葉氏や宇都....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
いる。一方が認められなければ、次の説も成立たない。つまりはネブタに佞武人だの佞侮多だのという無理な当て字を自分でしておいて、自分でその文字に繋がれていたのである....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
ぬ前に、皮細工をやっていた為に穢多になったのでありましょう。紀伊那賀郡の狩宿も皮多だとの事ですが、これも同じ結果でありましょう。しかし皮細工をやらぬものは、その....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
は、次項を見られたい。 「芸苑日渉」には、あまべという事を解して、これすなわち穢多だという様に解している。「越多の種落之を阿麻別と謂ふ。和名抄を按ずるに、載する....