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多作
「多作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
多作の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
三河ッ児の洒落たのが舂引音頭に作って、この一角を宰領した三奉行の高力与左衛門、本
多作左衛門、天野三郎兵衛の奉行ぶりを、面白おかしく唄いはやしたのは遠い昔のことで....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
作を略々コンスタントに発表するということは、そう容易なことではあるまい。この点、
多作か寡作かというような数量や又良心の問題などとは割合関係なしにそうなのだ。――....
「読書法」より 著者:戸坂潤
出版である。そう云っても実はこの本は、同氏の十八冊目か十九冊目の本だ。それ程氏は
多作な評論家である。だが今度の評論集は恐らく従来のもの以上に面白いものではないか....
「あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)」より 著者:宮本百合子
女性の自我を主張し、情熱を主張していた田村俊子はその異色のある資質にかかわらず、
多作と生活破綻から、アメリカへ去る前位であった。 こういう文学の雰囲気の中に素....
「新春偶語」より 著者:寺田寅彦
ういう訳か昔の日本の政府の大官には永い間どうしても分らなかったのである。故人北原
多作氏のごとき少数な篤学の官吏の終生の努力と熱心によってようやく水産に聯関した海....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
になった。その後青々氏は他より一層発達して、殊に達作で、郭公一題二百句などという
多作をして我々を驚かせたが余り長く東京には留らないで、帰阪して後大阪朝日新聞社に....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いうのですって。おじいさんは古今で「ふやけたチューブみたいに」だらだらぬるぬると
多作するのだけれど、おばあさんの方は「なかなか出ない方でね」ですって。茅ヶ崎と根....
「探偵小説とは」より 著者:坂口安吾
れるというものではない。まれにアガサ・クリスチィのような、一作ごとに新手を用い、
多作しながら変化をつづける天才的な作家もありうるけれども、一般の作家は、こうは行....
「「刺青殺人事件」を評す」より 著者:坂口安吾
して、それで読者とゲームを争えるだけの構成の逞しさがあると、いいのだが、やっぱり
多作せざるを得ないから構成がぐらつき、奇術にたよって、ごまかしてしまうのだろうと....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
抜けており、まさに一頭地をぬく大天才である。 しかし、横溝正史も病身をおかして
多作しながら、作品のキズは、常にそれほど大きなものではない。相当ムリにツジツマを....
「日記」より 著者:宮本百合子
t making rubbish に何の価値があるか? 先、乱作をしないこと、
多作をしないこと、又は制限を受けて創作をしないことを、自分の(半ば)無力、微弱な....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
一千四百余首あり、千首の俳句を残したる俳人は四、五人を出でざるべし。蕪村は比較的
多作の方なり。しかれども一生に十七字千句は文学者として珍とするに足らず。放翁は古....
「ヴアン・ダインの作風」より 著者:平林初之輔
のイギリスには、いま、エドガー・ウォーレスという探偵小説の流行児がある。彼はその
多作の点において、いかにも楽々と大作を次から次へと発表してゆくエネルギーにおいて....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
代にも無いようである。もちろん日本にも、かつて無かったと思う。インフレのために、
多作しなければ人間らしい生活ができないからという理由もあろう。雑誌その他の出版物....