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多元的
「多元的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
多元的の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
ない脈を打たして、看護の人をはらはらさせていた日であろう。 教授の最後の著書「
多元的宇宙」を読み出したのは今年の夏の事である。修善寺《しゅぜんじ》へ立つとき、....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
、沙漠の上に捨てられてある廃都にも似かよっていたが、その魅惑的であり神秘的であり
多元的である点については、沙漠に埋れている廃都などとは比すべくもない。…… 僕....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いう結論になる。けれども、事実はけっしてそうじゃないんだ。まして、全体がすこぶる
多元的に構成されている――。何も手掛りはない。曖昧朦朧とした中に薄気味悪い謎がウ....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
人々のその瞬間以前におけるありとあらゆる物理的生理的心理的経験の総合された無限に
多元的な複合の無限な変化によって、無限に多様な変化を見せるであろう。さらにもっと....
「辞典」より 著者:戸坂潤
過ぎないという。世界乃至宇宙も、亦、絶対性を有たず即ち唯一性(一元性)を有たず、
多元的な宇宙として相対化されねばならぬという。之は云うまでもなく真理なるもの又実....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ムです。偉さの種類、普通さの種類、それぞれが内容にふれてはとりあげられないまま、
多元的にいわれたりして。前の女の場合を仮りに云えば、その女のひとの稚ない善意にた....
「恩人」より 著者:豊島与志雄
もの不可知の或るものが、彼の周囲をとりかこんで、それが無際限に連る。心霊の孤独と
多元的宇宙の相互の愛とが、殆んど何等の矛盾なしに彼の心に感ぜられた。空と地とに啓....
「読むうちに思ったこと」より 著者:小川未明
ば、当然のことであります。私達はそこに、文章の面白味を知り、また個々の性格を知り
多元的な生存の特質を知り、さらに人生の何たるかを悟らんとするのであります。 私....