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「多方面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

多方面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
茶の本」より 著者:岡倉覚三
人に山里の雪間の草の春を見せばや(三六) 茶の宗匠たちの芸術に対する貢献は実に多方面にわたっていた。彼らは古典的建築および屋内の装飾を全く革新して、前に茶室の....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
見開き、口を思い出したように時々開閉していた。 都会育ちで、刺戟に応じて智能が多方面に働き易く習性付けられた青年の復一が、専門の中でも専門の、しかも、根気と単....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
を解除しては逢って居まい。たとえ短時日でも隣人として朝夕の不用意のうちにその人の多方面を見ることは、主客、友人として特定時間内に何年逢って居るよりも何程か多くそ....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
ですの」 「さあ、全部はどうですかね。しかし古神君は非常な天才であり、そして実に多方面に亙る知識を持っており、時間さえ構わなければ、彼ひとりの力でもって設計をや....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
学生、あえて映画の弁士とは限らない。梅水の主人は趣味が遍く、客が八方に広いから、多方面の芸術家、画家、彫刻家、医、文、法、理工の学士、博士、俳優、いずれの道にも....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
身霊媒能力を発揮した。 モーゼスの本領は自動書記であるが、しかし彼は、稀に見る多方面の霊媒であった。彼を通じて起った、主なる心霊の現象を挙ぐれば、(一)大小の....
兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
貴らしい心もちは、勿論一部は菊池の学殖が然しめる所にも相違ない。彼のカルテュアは多方面で、しかもそれ/″\に理解が行き届いている。が、菊池が兄貴らしい心もちを起....
豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
れが豊島の人間に、或「動き」をつけている。そう云う所を知って見ると、豊島が比較的多方面な生活上の趣味を持っているのも不思議はない。 だから何も豊島は「何時でも....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
ならない」まずここから初めたものである。で彼は何より先に、鼓に関する古い文献を、多方面に渡って調べたが、鼓と賊との関係について、記録したものは見つからなかった。....
健康と仕事」より 著者:上村松園
全部纒めねばならぬからである。 私はあまり年齢のことは考えぬ、これからまだまだ多方面にわたって研究せねばならぬことがかずかずある。 生命は惜しくはないが描か....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
強記は誰も知らぬものはないが、学術書だろうが、通俗書だろうが、手当り任せに極めて多方面に渉って集めもし読みもした。或る時尋ねると、極細い真書きで精々と写し物をし....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
」訴えていうのである「わが唯一の御主人よ、大なる感謝を持って、私はいかに深くまた多方面にわたって、閣下がこれまで私に限りなき御愛顧を賜わったかを、思わずにはいら....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
だなどというに至っては、無論毫も採るに足らぬ。エタの源流は右述べた如く、すこぶる多方面に分れている。そして後世所謂エタなる一大流れが、それから出来上がったのであ....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
る融和事業団体において講演せる草案をもととして、その足らざるを補い、なるべく広く多方面に渉って、その沿革を概説するに止めんとする。 まず第一に述ぶべきことは、....
特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
の研究を助成し給わんことを。 過去における特殊民は、その関係するところすこぶる多方面に渉っている。今日いわゆる特殊部落なる旧エタ及びその類似の諸部族の如きは、....