多衆[語句情報] » 多衆

「多衆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

多衆の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
る「民衆」よりも、新しく、「大衆」という文字を使用したのであって、民衆も大衆も、多衆の意味であることに、何等相違はない訳である。 そこで、嘗《かつ》て震災前に....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
ある。 * 〔Allta:glichkeit〕 日常性闘争」などの概念を見よ)。多衆は一方に於て圧倒性の、他方に於て平均性の・性格を有つ。多衆は一方に於て強力で....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
事物にまで近づかしめる通路を提供することなのだが、そのためには人々は大衆にまで、多衆にまで、組織されねばならぬ。大衆化ということはだから大衆への組織ということを....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
衆を低める効果を有っているし、後者は大衆の質的な高さを仮定することによって大衆が多衆であるという量的規定を忘れて了っている。大衆の社会科学的観念は、大衆の質を高....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いてさえ真の音楽家はそうたくさんないということ、芸術において重要なのは、無理解な多衆ではなくて、芸術を愛し矜《ほこ》らかな謙譲をもって芸術に奉仕する少数の者であ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
にカトリックの教則から離れローマの権力から脱した暁には――自称カトリックの卑しい多衆からは、ただに冷淡であるばかりでなくまた敵意ある者と見なされる。そして多衆は....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
わす思想は、クリストフの思想とよく一致した。クリストフはその当時、他人と交渉ある多衆的芸術の方面へ志していた。フランソアーズの経験は、公衆と俳優との間に縮まれる....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
マンチュア、マレンゴー、アルコラなどの下にそれは一語をしるした。ワーテルローと。多衆の喜ぶところの凡庸の勝利である。運命はその皮肉に同意したのである。衰運におい....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
貧民や浮浪の徒やみじめな者らのことをであった。 苦しみそして血をしぼってるこの多衆の激怒、おのれの生命たる主義に反するその暴行、権利に反するその暴挙、などは皆....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
となった。そして大多数は公刊装本によるものが規準となった。現代に於ては、本も甚だ多衆的なアンチームな姿を以て世紀を縦断している。この現代である。所で日本の現在、....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
しかしそれは、伎楽面製作の本来の動機が、表情を誇大した仮面によって、広い演伎場の多衆の看客に、遠い距離において明白な印象を与えたいという所にあるからであって、必....
」より 著者:和辻哲郎
搬についての詳しい事情は知らないが、専門家の研究を瞥見したところによると、結局は多衆の力。しかもそういう巨大な人力をあの城壁に結晶させた豊太閤は、現代に至るまで....