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「多量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

多量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
った。が、癇にさわりながらも、やっぱり好奇心には動かされる。芸術家としての天分を多量に持っていた彼は、ことにこの点では、誘惑におちいりやすかったからであろう。 ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
又 自由主義、自由恋愛、自由貿易、――どの「自由」も生憎《あいにく》杯の中に多量の水を混じている。しかも大抵はたまり水を。 言行一致 言行一致の....
星座」より 著者:有島武郎
《かくたん》を紙に受けていくらかの明るみにすかしてみた。黒い色に見えて血がかなり多量に吐きだされていた。彼は咄嗟にそれを丸めて水中に投げようとしたが、思いかえし....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
ったことはいうまでもない。すなわち彼には、人間の偉大に関する伝習的迷信がきわめて多量に含まれていたとともに、いっさいの「既成」と青年との間の関係に対する理解がは....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
に引き緊《し》め、着たる襤褸《らんる》の綿入れを衾《ふすま》となして、少しにても多量の暖を与えんとせる、母の心はいかなるべき。よしやその母子《おやこ》に一銭の恵....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
感覚の中でも、実生活に縁の近い触覚若しくは味覚などに依るよりも、非功利的な機能を多量に有する視覚聴覚の如きに依ろうとする。それらの感覚に訴える手段にもまた等差が....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ルデアとエジプトであって、そこには約七千年の昔から保存された文化の記念物がかなり多量にある。もっともまだまだもっと古いほとんど五万年も昔の文化の遺跡が、南フラン....
露肆」より 著者:泉鏡花
落着き澄まして、咳さえ高うはせず、そのニコチンの害を説いて、一吸の巻莨から生ずる多量の沈澱物をもって混濁した、恐るべき液体をアセチリンの蒼光に翳して、屹と試験管....
黒百合」より 著者:泉鏡花
のは、世に最も公平なことであると思って、満身の血が冷くなった。けれどもあえて数の多量なるものが、愛を購い得るのではなかった。お雪は少年が優しく懸けた、肩の手を静....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
げるものとてございませぬ。どうぞこの滝のお水なりと召し上れ……。これならどんなに多量でもございます……。』 『これはこれは何よりのおもてなし……雛子、そなたも御....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
であったか?』 現代立法の不備――汝が頭痛を覚えたのは、畢竟われ等が、あまりに多量の力を用い、しかもそれが、あまりに急激に行われたことに基因する。あのような重....
ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
作に現われているのは思想ではなくて趣味だといつたのはこのゆえである。 あれだけ多量の諷刺を通じてなおかつその思想の一端に触れることができないような、そんな諷刺....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の薬物なし。その薬となるも毒となるも、ただ分量の多少に属するのみ。いかなる薬物も多量にこれを用うれば毒となり、いかなる毒物も少量に用うれば薬となる。語を換えてこ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。バイア港は人口二十万を有し、上下両市街に分かれ、上市は丘上にありという。食事に多量の唐辛を用うる所なりと聞く。 十四日、晴れ。朝来、南米の山色蒼然として船窓....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
った。 「一九一四年七月初旬、内務次官フォン・デルブリュックは当時ロッテルダムに多量の穀物が在ったため、急遽ドイツ帝国穀物貯蓄倉庫を創設せんとした。しかしながら....