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夜啼き
「夜啼き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夜啼きの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
花の幽霊に映りおったか。あれはな、そら見い、この眉間疵よ。退屈致すと時折りこれが
夜啼きを致すゆえ、疵供養にと寄進者の御越しを待ったのじゃ。慌てるばかりが能ではな....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
暫く佇んで見守っていたが、屋台のあるじが夜寒の不景気を歎くように、悲しく細ぼそと
夜啼きそばの叫び声を呼びつづけているばかりで、ついにひとりも客は這入らなかった。....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
いかと思われるのであった。 宿を出外れると松並木で、人通りなどはほとんどなく、
夜啼き蝉の滲み入るような声が、半かけの月の光の中で、短い命を啼いていた。 その....
「蛾」より 著者:室生犀星
ような吠え声を出した。それは決まって月夜で烟った晩で、きまって堀は誘われるように
夜啼きをするのだった。あおいも、初めのうちは気味悪く思ったが、慣れると、しかたな....