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「夜妻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜妻の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
春、病毒……。 そして、さまざまな女が、いかにも女の都の京都らしく、あるいは一夜妻の、そして土曜夫人として週末の一夜を明かすと、日曜日の朝の河原町通りは、昨夜....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
六波羅跡《ろくはらあと》の崩れ垣の中からは、夜な夜な変な女が出て袖を引いて、いち夜妻のその一夜代が、ただの十六文だというのだ。 されば、退屈男の青月代《あおさ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、又楠子桜井駅より帰りしあの処置と情況とを想えとあり。痛し、痛し、又痛し。 ◯昨夜妻いねず、夜半に某所へ到らんとす。これを停めたる事あり。 妻に「死を停まれよ....
遺書に就て」より 著者:渡辺温
―』と葛飾は当惑したらしく言葉を濁すのである。 『恥を申し上げるのですが、実は昨夜妻と掴み合いの喧嘩を致しました。』 『ほほう。』と役人は葛飾と美代子との顔を見....
文芸時評」より 著者:宮本百合子
院へ、新規蒔直しに何もかもやってくれという夫人の求めに応じて戻ることにする。その夜妻が姙娠しているときかされて、新鮮なショックを感じる。「そのとき彼の耳は既に、....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
イは再び因業な嫁姑のいがみ合っている元の製図師のところで働くことになった。 日夜妻と母親との口論に圧しつけられながら食堂のテーブルに製図板をのせて、ニージニの....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
この容色、三絃もちょっと響く腕で――蹴ころ同然な掃溜へ落ちていると分りますと、一夜妻のこの美しいのが……と思う嬉しさに、……今の身で、恥も外聞もございません。筋....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
。私がはじめてお会したあなたよ、人に知られぬうちにお帰りください。原文には、「一夜妻」とあるから、男の歌で女に向って「一夜妻」といったようにも取れるが、全体が男....
丹下左膳」より 著者:林不忘
馴染《なじ》んだ客に、つとめを離れて惹かれて、ひそかにこの足留稲荷へ願をかけた一夜妻もあったであろう……。 その足留稲荷のとんだ巧徳《くどく》ででもあろうか。....
決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
万事謙信の胸にまかせて、ただ最後の一戦にのみ備えよ」 余は将兵にかく諭して、日夜妻女山々上に小鼓を打ちならし謡曲にふけった。 果して信玄は余の策をはかりかね....
陳情書」より 著者:西尾正
ぜん》と流し目を送って来たのであります。閣下よ、女は悪くないものです。其の夜の一夜妻が其の小娘で有る事を直ちに悟り、期待した以上の上物なので情炎の更に燃え上るの....
暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
って下さい」 「ホームズさん、もう何も云うことはないのですが、――ただ私は、その夜妻が、私が悪漢をつかまえるために、飛び出るのを引き止めたことについて怒りました....