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「夜学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
ちが取りまいて、一人が何かいうかと思うと、わーっわーっと高笑いを破裂させていた。夜学校から見送りに来たらしい男の子が一人と女の子が二人、少し離れた所で人ごみに揉....
青木の出京」より 著者:菊池寛
の京都における生活は、かなり苦しい悲惨なものであった。彼は、ある人の世話で、職工夜学校の教師をした。が、それは彼の時間のほとんどすべてを奪って、しかもわずかな報....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
五ツ頃(午後八時)から出かける事にしよう。だが親父やおふくろが承知するかな」 「夜学に行くことにして出ます」 長三郎は護国寺門前まで漢籍の夜学に通うのであるか....
追憶」より 著者:芥川竜之介
明治とは言い条、まだ「本所の七不思議」とは全然縁のないわけではなかった。現に僕は夜学の帰りに元町通りを歩きながら、お竹倉の藪の向こうの莫迦囃しを聞いたのを覚えて....
朱日記」より 著者:泉鏡花
天井を恐ろしげに視めながら、 「ものはあるげにござりまして……旧藩頃の先主人が、夜学の端に承わります。昔その唐の都の大道を、一時、その何でござりまして、怪しげな....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
れている、若い配達夫でして、名前は、山田……なんとかって云いましたが、これがその夜学へ通う苦学生なんです。 で、事件と云うのは……日附を忘れましたが、なんでも....
自叙伝」より 著者:大杉栄
かりした。幼年学校で二年半やって、さらにその後もつい数カ月前までフランス語学校の夜学で勉強しつづけて、もう自分で分らんなりにも何かの本を読んでいたフランス語も、....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
べて整って、日の暮れるのを待っていると、一方の張先生は例のごとく生徒をあつめて、夜学の勉強を監督していた。 州の学舎は日が暮れると必ず門を閉じるので、生徒は隙....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
が愛する石福海少年は、東京の太刀川の家にとどまって、昼は軍需工場にはたらきつつ、夜学に通って一生懸命勉強しているということである。....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
で、甘く、且つ香しく、皓歯でこなしたのを、口移し…… 九 宗吉が夜学から、徒士町のとある裏の、空瓶屋と襤褸屋の間の、貧しい下宿屋へ帰ると、引傾い....
白光」より 著者:井上紅梅
浮び上って黒い輪に挟まれながら跳り出した。彼は椅子に腰を卸してよく見ると、彼等は夜学に来ているのだが、彼の顔色を窺うようにも見えた。 「帰ってもいい」 彼はよ....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
けて思い出したように。)いや、あの中二の奴めは早くから日本人の店へ奉公に行って、夜学に通わせて貰ったりして、些っとばかり西洋の本なぞを読むようになったものだから....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。おまけに編集や翻訳の手伝いなどをさせられるようにもなって来たので、わたしはもう夜学へも通うことは出来なくなった。それには経済上の事情も絆わっていたのであるが、....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
おいて講究するは必要のことなり。 寺院にはその住職の発起にて、日曜学校あるいは夜学校、夏季学校、冬季学校等を設置し、貧民の子弟を教育することあり。 ドイツ連....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
堀」や「片葉の蘆」はどこかこのあたりにあるものと信じない訳には行かなかった。現に夜学に通う途中「お竹倉」の向うにばかばやしを聞き、てっきりあれは「狸ばやし」に違....