夜寝[語句情報] » 夜寝

「夜寝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜寝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
とが頭に泛んだ。夕方仕事を終えて帰る時は美津子、食事の時は小鈴の笑い顔を想った。夜寝ると彼女達の夢をみた。セーラー服の美津子を背中に負うているかと思うと、いつの....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
安二郎は豹一に算盤を教え、いずれ奉公に出すか高利の勘定や集金に使う肚らしかった。夜寝しな、豹一の優等免状を膝の上に拡げていつまでも見、安二郎が言ってもなかなか寝....
親子」より 著者:有島武郎
の口から監督に対する訴訟と、農場の規約に関する希望とを聞き取っておく役廻りで、昨夜寝る時に父が彼に命令した仕事だった。小作人が次々に事務所をさして集まって来るの....
去年」より 著者:伊藤左千夫
を失うた一家の痛みは、容易に癒ゆる時はこない。夫妻は精神疲労して物に驚きやすく、夜寝てもしばしば眼をさますのである。 おりから短夜の暁いまだ薄暗いのに、表の戸....
蠅男」より 著者:海野十三
枕を高うして睡られへんさかい、この枕はそっちへさし上げます。警官さんはお昼寝にお夜寝ばかりにお忙しいんだっしゃろから枕もさぞ痛みますやろ。そのときは御遠慮なく、....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
駆逐する方法がなかった。 そのうちに彼らはいろいろの仕事をはじめて来た。張訓が夜寝ていると大きいがまは絶えず張訓の周囲に付きまとっていた。 一方、かの闖賊は....
続獄中記」より 著者:大杉栄
水のほかにはほとんどまったく暖をとる方法がない。それで朝起きるとまず摩擦をやる。夜寝る前にも、からだじゅうが真赤になるまでこすって、一枚こっきりの布団に海苔巻き....
海底都市」より 著者:海野十三
す胸がくるしくなった。と同時に、しゃくにさわり出した。僕はたまらなくなって、その夜寝床に入ってから、ふとんの中でその封筒をそっとあけてみた。怪人の命令よりは一日....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
時言おう、口へ出そうと思っても、朝、目を覚せば俺より前に、台所でおかかを掻く音、夜寝る時は俺よりあとに、あかりの下で針仕事。心配そうに煙管を支いて、考えると見れ....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ったら、まったく身体がアダプトしてしまうことと思う。心配するな。 朝起きてから夜寝るまで、仕事はただ読書に耽るにある。午前中はアナーキズムとイタリア語との研究....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
ら、 「お前は何を考えているのだ」と、横柄に声をかけました。 「私ですか。私は今夜寝る所もないので、どうしたものかと考えているのです」 老人の尋ね方が急でした....
」より 著者:上村松園
分けて前とかうしろへ垂れるのもあった。これを二筋垂髪と呼んだ。 この長い髪は、夜寝るときには枕もとにたばねて寝たのであるが、ひんやりとしたみどりの黒髪の枕が、....
不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
って、この法学生の目に見えた妄念の影があるのだ。真夜だという。一体あちらの人は、夜寝床に就く前になると、一般に蝋燭を燭す習わしであるのだが、当時恰度その部屋の中....
妖怪談」より 著者:井上円了
会議の決議は、寝首をしめるという恐ろしいことになりました。さあそうすると、毎夜毎夜寝ると蒲団の上から押ししめるので、その苦しさは例えようがありませぬと言うので、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
張らず、木の枝を敷くのみ。中央に地炉ありて、自在鍵を用う。石をもって椅子に代う。夜寝るときは、毛皮を敷きてこれに臥す。わがアイヌの住家よりも劣等なり。衣類は獣皮....