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「夜市〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜市の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
《せま》られ、常に愁訴断えず。西洋には小部落ごとに寺院、礼拝堂あり、男女群集して夜市また昼市を見物し、たとい一物を買わずとも散策運動の便《たより》となり、地方繁....
世相」より 著者:織田作之助
催促にせき立てられた才能乏しい小説家の哀れな闇市見物だった。 「西鶴は『詰りての夜市』を書いているが、俺の外出は『詰りての闇市』だ」 そう自嘲しながら、難波で....
途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
平凡な姿ではある。しかし、何といっていいか妙な妖気がただよっているのだ。 一昨夜市電で見た時はそうでもなかったが、今列車の中でよくよく見て居ると私は蛇におそわ....
マリヴロンと少女」より 著者:宮沢賢治
な雫《しずく》がぽたぽた落ちる。 かすかなけはいが藪のかげからのぼってくる。今夜市庁のホールでうたうマリヴロン女史がライラックいろのもすそをひいてみんなをのが....
午市」より 著者:宮本百合子
いい。午市というのはね」 小関も辞儀をやめにして健介に説明した。 「なかに立つ夜市でしてね。植木や何かが主なんだがなかなか盛んなものです――それに何でしょう?....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
取り上げて見ましたところ、思いあたる記事がございました。燐光を放す巨大な獣が、昨夜市中にあらわれて、府庁官邸の宅地まで来ると消えてしまったという記事です。私はハ....
日記」より 著者:宮本百合子
くが一生懸命にやって居る。見るよりやって居る当人が景気がよくて、面白いのだろう。夜市次郎に酒をのませてやる。下らないおしゃべりをして夜ふけてから帰って行った。ご....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
が居無くなるので、市長始め、みんなどんなに気を落して寂しがることでしょう。で、今夜市長の邸であの娘を好いて居た連中が集り、あの娘をしのぶって、嘸、男同志が溜息をつき合うことでしょう。....
申訳」より 著者:永井荷風
。左に之を抄録して読者の一※に供しよう。 「某月某日晩涼ヲ追テ杖ヲ銀座街ニ曳ク。夜市ノ燈火白昼ノ如ク、遊歩ノ男女肩ヲ摩シ踵ヲ接ス。夜熱之ガ為ニ卻テ炎々タリ。避ケ....
雪の日」より 著者:永井荷風
る。 わたくしは朝寐坊むらくという噺家《はなしか》の弟子になって一年あまり、毎夜市中諸処の寄席《よせ》に通っていた事があった。その年正月の下半月《しもはんつき....