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「夜来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
。明日《あした》の晩。」 「弥勒寺って、弥勒寺橋だろうねえ。」 「弥勒寺橋へね。夜来る。来るとさ。」 それぎり声は聞こえなくなった。が、長襦袢《ながじゅばん》....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
当夜の幹事が苦笑いして、 「近所の若い妓どもです……御存じの立旦形が一人、今夜来ます筈でしたが、急用で伊勢へ参って欠席しました。階下で担いだんでしょう。密と....
電気看板の神経」より 著者:海野十三
ていた係官一同は「カフェ・ネオンに第三の犠牲者現わる」という急報に叩き起されて、夜来の睡眠不足も一時にどこへやら消しとんでしまった。第三の犠牲者は、眉毛の細いお....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ず」という諺を忘れたわけではなかったが、非戦闘員である彼等市民の上に加えられた昨夜来の、米国空軍の暴虐振りに対して、どうにも我慢ができなかったのだった。 戒厳....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
に……」 奇怪な挑戦状 その翌日の午さがり、警視庁の大江山捜査課長は、昨夜来詰めかけている新聞記者団にどうしても一度会ってやらねばならないことになった。....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
うに思われる。武運を祈るや切なり、徹郎君しっかり、しっかり。 二月十八日 ◯昨夜来B29の侵入、一機宛だが四回も来た。けさは果して艦載機の来襲がなく、八時五十....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
事件|引継簿《ひきつぎぼ》 或る冬の朝のことであった。 重い鉄材とセメントのブロックである警視庁の建物は、昨夜来の寒波《かんぱ》のためにすっかり冷え切っていて、早登庁《はやとうちょう》の課....
骸骨館」より 著者:海野十三
会は、大成功であった。子供たちは、こわいこわいとさわぎながらも大よろこびで、来る夜来る夜同じ遊びをくりかえした。 探検隊員の話では、鬼火が一番こわいという評判....
大脳手術」より 著者:海野十三
かった。 風邪を引込んだが、私は休まなかった。水洟を啜りあげながら、なおも来る夜来る夜を頑張り続けた。さりながらその甲斐は一向に現われず、焦燥は日と共に加わっ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
見えない紐につながれて、帆村の右手で引張って行かれるようであった。 二人は、昨夜来開かれている窓の下を通り過ぎ、その隣の窓のところまで行ったが、そこで帆村はぴ....
怪塔王」より 著者:海野十三
窓からすうっとさしこんでいました。 「あっ、とうとう夜が明けちまった。はてな、昨夜来るといった帆村探偵は、ついに顔を見せなかった。彼は一体どうしたのだろう」 ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
押立て、 「お前様もまた、馬鹿だの、仁右衛門だの、坊様だの、人大勢の時に、よく今夜来さしった。今まではハイついぞ行って見ようとも言わねえだっけが。」 「当前です....
縁結び」より 著者:泉鏡花
すよ。昼間ッからあなた、何ですわ。」 と厭な目つきでまたニヤリで、 「ほんとは夜来る方がいいんだのに。フン、フン、フン、」 突然川柳で折紙つきの、(あり)と....
西航日録」より 著者:井上円了
アデンまで、海路一千六百五十海里余なりという。 印度洋中気似秋、清風涼月掛檣頭、夜来始認烟如帯、即是亜羅比亜州。 (印度洋上の気候は秋に似て、清らかな風がふき、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
日かげにばかりひそみしが、今日は日向も涼しかりけり 四月三十日(日曜)、晴れ。夜来逆風加わり、波高く船躍る。早朝より他船と並行して南走す。午時なお秋涼を感ず。....