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夜業
「夜業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夜業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
けば一日ぐらいはどうでも構わないと言った。それにしても気が急《せ》くので、お光は
夜業《よなべ》で裁縫に取りかかった。 ――心弱しや白真弓《しらまゆみ》、ゆん手....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
丈な高塀がつづき、夜空に聳え立つ工場の窓には明々と灯がうつり、それを距てた内側で
夜業に熱中している職工たちの気配が感ぜられた。何の音かはしらぬが、カーンカンと金....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
へ行くんだい」 「ふン、見れば判るじゃないか。今夜は、徹夜作業があるんだよ」 「
夜業か。まァしっかり、やんねえ」 「お前さんの方は、どこへ行くのさァ」その女は、....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
える。北の窓をあけて見ると、大通りの空は灯のひかりで一面に明るい。明治座は今夜も
夜業をしているのであろうなどとも思った。 さて纏まったこの雑文集の名をなんと云....
「獄中記」より 著者:大杉栄
になる。埃が出る。かなり骨が折れる。それを昼の間十時間くらいやって、その上にまた
夜業を二、三時間やらされる。初めの一日でうんざりしてしまった。 三度減食を食う....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
話し始めた。 『あの晩工場から暗くなってから帰って来た主人は、御飯を食べると急な
夜業があるからと言って直ぐに出て行きました。』 『一寸待って下さい。』と喬介は側....
「火星兵団」より 著者:海野十三
るんだって」
千二は、自分でこしらえた受信機の、前に坐っていたが、そう言って、
夜業に網の手入をしている父親に呼びかけた。
「なんじゃ、カセイヘイダン? カセイ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
命にやっているが、日に十六丈何尺というきまりのをようやく三丈ばかりしかできない。
夜業がなくて、暗くなるとすぐ床につけるのと、日曜が丸っきり休みなのとが、はなはだ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
、暗くして湿りたり。この活版所に入りてここに泊り朝より夕まで業に就き、夕よりまた
夜業とて活字を取扱う。随分と苦しけれど間々に新聞雑誌などを読む事も出来、同僚の政....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
さんもお忙がしいんですか。 高田 今のところはそうでも無いんですが、五六日すると
夜業が始まると云いますから、又ちっと忙がしくなるでしょう。あなたのお店もなかなか....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
える。北の窓をあけて見ると、大通りの空は灯のひかりで一面に明るい。明治座は今夜も
夜業をしているのであろうなどとも思った。 さて纏まったこの雑文集の名をなんとい....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
さんまでが牛に牽かれて善光寺詣りで娘と一緒にダンスの稽古に出掛け、お爨どんまでが
夜業の雑巾刺を止めにして坊ちゃんやお嬢さんを先生に「イット、イズ、エ、ドッグ」を....
「火を点ず」より 著者:小川未明
|合しか量らないが、いって買うとずっとたくさんくれる。これから夜が長くなるから、
夜業をするのにすこしでも多いほうがありがたい、晩方ちょっといって買えばいいのだ。....
「お江戸は火事だ」より 著者:小川未明
う、お寝《ね》よ。 隣《となり》のじいさん、臼《うす》ついて、 娘《むすめ》は、
夜業《よなべ》に機《はた》を織《お》る。....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
であろう。故に、社会は、また児童等の生活について、無関心たること能わぬのである。
夜業禁止や、時間制により、工場はある不幸な児童等は救はれたのであるが、尚、眼に見....