夜泊り[語句情報] » 夜泊り

「夜泊り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜泊りの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、いいえ決してそんなことはないと、どこまでもしらを切っているんです」 千次郎は夜泊りなどをする様子はない。商売用のほかに方々遊びあるく様子もない。合羽坂にいる....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
歌こそ上手なれ、それは彼地《かのち》にてほいとというて人交りのならぬ身分の者、一夜泊りの旅人さえも容易に相手に致さぬ者を、知らぬ土地とはいえ、この甲府へ来て、あ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。口幅ったい申し分ではございますけれども、生死《いきしに》ということは、旅路の一夜泊りのようなものでございますから、生きていることが必ずしも歓喜ではなく、死にゆ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
竜之助の後ろへまわりました。 「御逗留《ごとうりゅう》でございますか……」 「一夜泊りだ」 「左様でございますか」 女は慣れた手つきで、竜之助の首筋に剃刀を当....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なものですからね。でも、旅する人にも、一夜一夜の宿りというものはあります」 「一夜泊りの浮寝鳥なんていう、はかないものでなく、土から生えて抜けない人生の安息所が....
剣侠」より 著者:国枝史郎
れ以上、お妻は云うことは出来なかった。 自分が女賊で、女邯鄲師で、平塚の宿の一夜泊り、その明け方に同宿の武士、陣十郎の胴巻を探り、奪おうとして陣十郎のため、か....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
《かた》へ押し入って召捕られ、伝馬町へ差立てということになったのが、それが鶴見の夜泊りで獄口《ごくぐち》を蹴って軍鶏籠抜《とうまるぬ》けという早業を見せ、宿役人....
温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
しかしまた一方から考えると、今日の一般浴客が無遠慮になるというのも、所詮は一夜泊りのたぐいが多く、浴客同士のあいだに何の親しみもないからであろう。殊に東京近....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ら旅立った。 旅といっても、飾磨から佐用|郷の三日月村までのこと。女の足でも一夜泊りで悠りと着けよう。 姫路の城を、北の空に遠くながめ、龍野街道へ。 「お通....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のそちを独り舟へ残して、そもどこへまいったのか。知らぬとはいわさんぞ。おなじ洲に夜泊りしていたもう一艘にいた者を、どこへ逃がした。……さ、それをいえ」 「………....
大谷刑部」より 著者:吉川英治
しかし、何じゃ今頃……」 「いや、後より立った京極高知と、佐々行政などの人数が、夜泊りもせす、先を争うて、行軍いたしおるのでございます」 刑部はそら耳に聞いて....