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「夜盗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜盗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
か、ヘエ、それは何方《どちら》へ、左様でござりますか、実はなア私《わたくし》は昨夜盗賊に出逢いましたによって、お届《とゞけ》をしようと思いましたが、何分《なにぶ....
自叙伝」より 著者:大杉栄
階の僕等の寝台の向いに下士官等の室があった。僕等はよくそこへ、煙草がなくなると、夜盗みに行った。夜は週番の下士が一人その下の室に寝ていた。 ある時もみんなの煙....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
早くこれを引き揚げようとして多くの中にはろくろく湯水を飲まないものさえある。 「夜盗を警戒せよ。」 その声は、幹部のものの間からも、心ある兵士らの間からも起こ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
して、自分が先に立って焼香もすれば人の悼辞《くやみ》も受ける。 会津侯へは、昨夜盗賊が入って、そのために芹沢が殺されたと届けた。これも滑稽な話で、新撰組の屯所....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
い、代りに、髪は高貴の身分の人の如くに、綰ねずに垂れている、其処が傲慢に見える。夜盗の類か、何者か、と眼稜強く主人が観た男は、額広く鼻高く、上り目の、朶少き耳、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、天下の往来を行く乗物を遮《さえぎ》るのだ――窮して濫《らん》する小人の習い――夜盗追剥稼ぎでもはじめたかな。まさか二人ともまだそこまでは堕落すまい。 「わしら....
丹下左膳」より 著者:林不忘
らぬと、栄三郎は強い決意を眉宇《びう》に示して、ひそかに武蔵太郎を撫《ぶ》しつつ夜盗《やとう》のごとく鈴川の邸内へ忍びこんだのだった。 深夜。暗さは暗し、折り....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
言えば、クールフェーラックがかつて教えてくれた男で、またその付近ではかなり危険な夜盗だとして知られてる男で、別名をプランタニエもしくはビグルナイユと言っていた。....
霊感」より 著者:豊島与志雄
、そこの分譲地に建ってる六軒の家に、みな、ろくなことはありませんでした。一軒は、夜盗がはいって、奥さんの衣類をごっそり持ってゆかれました。一軒は、娘さんが虚弱で....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
、今度は足音がして書生がひょっくり顔を出したが、 「これはご隣家の藪様で」 「昨夜盗難に遭われたとの事、ご家内に別状はござらぬかな?」 「はい有難う存じます。怪....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
る。 家鶏の啼いた方角から、今度は、犬の吠え声が聞こえて来た。祭礼の夜である、夜盗などの彷徨う筈はない、参詣帰りの人が、遅く、その辺を通るからであろう。 や....
」より 著者:岡本綺堂
なか勘がいいね。女は柳橋の小雛で、男は秩父の熊吉、この熊吉は巾着切から仕上げて、夜盗や家尻切まで働いた奴、小雛はそれと深くなってしまって、土地にもいられないよう....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
き声が起こった。いつのまにか一人の男が、和泉屋の屋根をはっているのだ。その男は、夜盗のような身軽さで、山形になっているてっぺんへ上って行った。群集は、はじめ仲間....
紫外線」より 著者:小酒井不木
ました。 銀座の××宝石商は、東京でも屈指の大店で、時価八十万円の首飾りが、一夜盗賊のために盗み去られたのであります。 警察では非常な活動をしているのですけ....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
ウシ(神様が川岸で陰部をさらけ出している所)という崖がある. 昔,十勝方面から夜盗の一団が上川アイヌの部落を襲うべく,山を越えて石狩川の上流に筏を浮べて流れを....