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夜行列車
「夜行列車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夜行列車の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「機関車」より 著者:佐左木俊郎
りの列車には容易に乗務させてくれないんですよ。そればかりでなく、結婚した当座は、
夜行列車にも乗務させないし、もうここへ来る機会が無くなるもんだからね。来ても、す....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
んでしまって、休暇でも残っていようものなら仕事などまるで手につかないことがある。
夜行列車が木曾福島のあたりを通るころには、山へ入って行く興奮からよく目が覚める。....
「道標」より 著者:宮本百合子
う。
車窓のそとは次第に暗くなって、やがて一直線にマルセーユに向って走っている
夜行列車の窓ガラスには明るく車内の電燈が映るようになった。
ほんとうは、自分一....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
で車内の混乱を傍観している。 ひろ子は、七月の下旬、上野から乗って東北に向った
夜行列車の光景を思い出した。混雑は名状出来ず、女は本当に悲鳴をあげた。ひろ子は、....
「眼を開く」より 著者:夢野久作
れよりも一面に蔽われた深い谷底の雪の下を轟々と流れる急流の音が、冷めたい、憂鬱な
夜行列車のような響を立てているのが、時々聞えて来るのには、何故ということなしに肝....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
無い、ということは淋しいことにちがい無い)、そうした時間の利用に、超特急よりも、
夜行列車よりも、経済的である。 実際、科学に対し、飛行機に対し、日本人も大阪人....
「スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
羽織った。脚を揃えて坐席の上へあげ、静かに板の上へ横になった。 ソヴェトの三等
夜行列車では、一組一ルーブル前後で敷布団、毛布、枕が借りられるのだ。しかし、若い....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
諜《ぼうちょう》のこともあるので、その地下戦車第一号は、厳重なおおいをかけられ、
夜行列車に積まれ、東京から程近い某県下の或る試験場へ届けられた。 ここはその試....
「春盲」より 著者:豊島与志雄
とではなく、日を置いて聞くと、太鼓の音は如何にも気紛れなものに思えた。最も確実な
夜行列車の音も、時折に聞けば、気紛れなものに思えるのだ。いったい誰が、何のために....
「白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
些細なことだがね」 「じゃ、これからその方に専念するつもりなのか?」 「いいや、
夜行列車で一緒にロンドンへ帰ろう」 ホームズのこの言葉に私はひどく驚かされた。....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
包みにして山小屋へ運び、畑の物と一しょに下の家へ運び下して、いったん自宅へおき、
夜行列車の通る直前に線路へすててきました。また、花房がくるのを知ると炭小屋で待ち....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
なことを言わない方がよかろうと思ったからです。 伊佐子さんの葬儀を終った翌日の
夜行列車で、山岸は郷里のF町へ帰ることになったので、わたしは東京駅まで送って行き....
「アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
の南太平洋鉄道停車場に於てなされた。 ビュウラ・ベリイマンという掃除婦がある。
夜行列車の発着も、ちょっと途絶えた深夜、帰宅の前に、婦人待合室を掃除していると、....
「海へ」より 著者:小川未明
もとより汽車賃がなかったので、どうすることもできません。見ますと、故郷の方へ立つ
夜行列車が出ようとしています。 彼はせめて貨車の中にでも身を隠すことができたら....