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「夜鳴き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夜鳴きの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しても左は人家の影も見えないよもぎっ原で、右は土手上の松籟《しょうらい》も怪鳥の夜鳴きではないかと怪しまれるようなお堀《ほり》を控えての寂しい通り――。あいにく....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ッたわッ。スリを手先に飼いおる悪僧が衆生済度もすさまじかろうぞ。どうやら向う傷が夜鳴きして参ったようじゃわい。案内召されよ」 事ここに至らばもう容赦するところ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りますけれど、鶏は時を作るものだが、犬は時間を知らせるものではありません。不吉な夜鳴きでない限り、鶏の鳴く音は常態でありますけれども、犬の吠ゆるは非常態でなけれ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
いっ!」 白い剣身に、河原の水明りが閃《せん》々と映えて、川浪のはるかかなたに夜鳴きする都鳥と、じっと伸び青眼に微動だにしない、切れ味無二の濡れ燕と――。 ....
南国太平記」より 著者:直木三十五
、頭の心が、少し痛むようで、額を押えると熱があった。そして、隣りの女の寝返りや、夜鳴き鶏の声が、はっきりと聞えているかと思うと、何かに、はっとして眼を開けた。 ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
をたんとお預りになっていらっしゃるので、ついこの裏のお金蔵には、黄金《こがね》が夜鳴きしているそうでございます」 「ほほう、時節柄、それは物騒な話。してみると、....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
なたで、どこかの男がよく透る声で唄いはじめた。垣根のそばの、匂ザクラの茂みでは、夜鳴きウグイスがまずそっと小手調べをして、やがてのどいっぱいに囀りはじめた。高々....