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「夢かと〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夢かとの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
親ごころ」より 著者:秋田滋
崩れるようにそこへ膝をつくと、老人の膝のうえに顔を押しあてて泣きだした。そして、夢かと思われるような悦びに、今はもう口も利けない、その父母をかわるがわるひしとば....
婦系図」より 著者:泉鏡花
早瀬は目を※って茫然とした。 昨夜の事の不思議より、今|目前の光景を、かえって夢かと思うよう、恍惚となったも道理。 看護婦の白衣にかさなって、紫の矢絣の、色....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
なりと思いぬ。されども白糸はわが心に、わが手に、人を殺せしを覚えざりしなり。渠は夢かと疑えり。 「全く殺したのだ。こりゃ、まあ大変なことをした! どういう気で私....
式部小路」より 著者:泉鏡花
生垣の外は、馬士やら、牛士、牛車、からくたと歩行いて、それらしいのもありません。夢かと思うと、そうじゃない。やっと気が着いた、分らないのも道理こそ。 向うに見....
南地心中」より 著者:泉鏡花
ゆる。 お珊は袖を開き、居直って、 「まあな、ほんに夢のようにあろな。私かて、夢かと思う。」 と、※丈けた黛、恍惚と、多一の顔を瞻りながら、 「けど、何の、....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
、密と、谷の家を覗きに行った。近づくと胸は轟いた。が、ただ焼原であった。 私は夢かとも思う。いや、雀の宿の気がする。……あの大漢のまる顔に、口許のちょぼんとし....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
の表へ、絵に描いたように、茫然、可恐しく脊の高い、お神さんの姿が顕れまして、私が夢かと思って、熟と瞶めております中、跫音もせず壁から抜け出して、枕頭へ立ちました....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
を送り来たる。豪州はわが国と正反対にして、四月は中秋の期節なり。 夢ならぬ世にも夢かと思ふかな、卯月の末に秋風ぞふく 晩に至り風力ようやく加わり、これに逆行し....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
もよく見ると、その一人は帆村であったし、もう一人は自分の上官の愛弟であったから、夢かとばかりよろこんだ。 だが双方は、手を握りあうわけにいかなかった。その間に....
怪塔王」より 著者:海野十三
子へも、さっそくそのしらせがゆきましたので、小さい胸をいため続けていたミチ子は、夢かとばかりよろこびました。そしてお迎えの自動車にのって、何時間もかかって病院に....
火星兵団」より 著者:海野十三
。そればかりではない。蟻田博士と新田先生が、こっちを向いて立っていたので、千二は夢かとばかり喜んだ。 「おう、千二君じゃないか。どこへ、いっていたんだ。しんぱい....
三人の双生児」より 著者:海野十三
てみると、古ぼけた蝦茶色の緞帳に金文字で「銀平曲馬団」と銘がうってあったのには、夢かとばかりに驚いた。銀平曲馬団といえば、これは亡き真一が一座していたという曲馬....
月世界探険記」より 著者:海野十三
意外中の意外、というべき猿田飛行士が乗り逃げをした筈の新宇宙号だった。 二人は夢かとばかり愕いた。なぜこんなところに新宇宙号がプカプカ浮んでいるのだろう。辿り....
もくねじ」より 著者:海野十三
そういいながら、その若い男は、ぼくを穴の中へ挿し込んだ。私はこの意外な出来事に、夢かとばかり愕き、そして胸を躍らせた。木田さんが向うへいった留守に、何にもしらな....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
中に預り品など調べて、宿料は到底払って貰えないものと諦めていたところであり、ただ夢かとばかり札束と鉱山師の顔を見較べていた。そこへまた「そら、もう一束。それは祝....