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「夢死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夢死の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浮浪漫語」より 著者:辻潤
界一筒自由身」になり「無底併呑尽十方」になれば申し分がないのであろう。 「酔生夢死」という言葉がある。僕はこの言葉が大好きである。願わくば刻々念々を酔生夢死の....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
して私は白眼を向けることが出来るか。私には出来ない。人は或はかくの如き人々を酔生夢死の徒と呼んで唾棄するかも知れない。然し私にはその人々の何処かに私を牽き付ける....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
うことです。「ゑひもせず」とは、無明の酒に酔わされぬということです。つまり「酔生夢死」をしないということで、つまり涅槃の世界に安住するその気持を歌ったもので、ボ....
傷だらけの足」より 著者:宮本百合子
。しかしローレンスは、人間としての女性をはずかしめる者としてではなく、枯涸と酔生夢死から人間の女として覚醒させる者として、より強壮で、率直な男の性を提出している....
紫大納言」より 著者:坂口安吾
して、てのひらに顔を掩うた。死ぬことは、悲しくなかった。短い一生ではあった。酔生夢死。ただそれだけのことだった。然し、そのことに、悔いはなかった。ただ、あの笛を....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
限りに於て健全であるが、ナニ麻薬や中毒だって無限に金がありさえすれば、末長く酔生夢死の生活をたのしんでいられるはず、本質的な違いはない。両者ともに神を見、法悦に....
四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
、裁縫、執筆、読書、いそがしいいそがしい。 十一月二十八日――十二月二日 酔生夢死とはこんなにしていることだろうと思った、何も記す事がない、強いて記せば―― ....
植物知識」より 著者:牧野富太郎
のために楽しみ、善人として一生を幸福に送ることは人間として大いに意義がある。酔生夢死《すいせいむし》するほど馬鹿《ばか》なものはない。この世に生まれ来るのはただ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
《やはん》の雨を聴《き》く人たり。清貧と安逸と無聊《ぶりょう》の生涯を喜び、酔生夢死《すいせいむし》に満足せんと力《つと》むるものたり。曇りし空の光は軒先に遮《....
論語とバイブル」より 著者:正宗白鳥
句は、「明日は明日の事を思い煩え、一日の苦労は一日にて足れり。」と今日主義、酔生夢死主義を鼓吹した事である。 しかし耶蘇の説教は実行すべからざる空論として読め....