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夢裡
「夢裡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夢裡の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
ったのが、見る見る変って、伸び歪んで、世にも苦痛に充ちた老人のそれとなった、その
夢裡《むり》の変化が、両手で面を蔽《か》くして、恐怖に五体がすくみ、声を出すこと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ワと吹いている。 心の闇に迷い疲れた竜之助は、こうしたうちにも、うつらうつらと
夢裡《ゆめ》に入る。 ちょうどこの時分は、金蔵とお豊も室町屋へ帰っていようし、....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
きらしたように、つい二、三日まえ手紙を寄越したのである。それをみたとき、まるで悪
夢裡のような言いようのない驚き、また同時に、もしもこれが芝居ならと思っても、奥底....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
神以下、先ず概勢はこんなもの。 この絶大観に接した刹那、自分は覚えず恍惚として
夢裡の人となった。元来神は、吾人の見る事の出来ぬ渺漠たるもの、果ては、広大無限、....
「後の日の童子」より 著者:室生犀星
居たの。そしてお父さんも、――わたし睡っていたのね。」 彼女はそういうと、その
夢裡になおさまようているような上目をして見せた。 「わたしうとうとしていると、大....