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大きに
「大きに〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大きにの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
して小手先の器用や生《なま》かじりの学問で、でっちあげたものじゃげえせん。そこが
大きに蓑笠軒隠者《さりゅうけんいんじゃ》なんぞとは、ちがうところさ。」
馬琴の....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
せ》を沾《うるお》すと共に、蹲踞《そんきょ》してお手打ちを待ち居りしに、上様には
大きに笑わせられ、予の誤《あやまり》じゃ、ゆるせと御意《ぎょい》あり。なお喜左衛....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
よろずの塵《ちり》や藻屑《もくず》のつきたれども打ち払わず。頸《くび》細くして腹
大きに脹《は》れ、色黒うして足手細し。人にして人に非ず。」と云うのですが、これも....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
たじゃないか。僕の体のまわりにゃ、抜け目なくあの婆が網を張っているからって。」「
大きにそうだっけ。だがまさか――まさかその麦酒のコップへ、あの婆が舌を入れて、一....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
がよい。何しろ体が凌《しの》ぎよくなったために足の弱《よわり》も忘れたので、道も
大きに捗取《はかど》って、まずこれで七分は森の中を越したろうと思う処で五六尺|天....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
」 「皮肉を言うぜ。何てったって、お前はどうせ無代価で頂くもんじゃねえか。」 「
大きに、お世話、御主人様から頂きます。」 「あれ、見や、島田を揺ってら。」 「ち....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
三日目に、年代記にもないほどな大火事が起りまして。」 「源助、源助。」 と雑所
大きに急いて、 「何だ、それは。胸へ人という字を書いたのは。」とかかる折から、自....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
ね……」 「じゃあ帰途に上げましょう。じきそこの宿に泊ったものです。」 「へい、
大きに――」 まったくどうものんびりとしたものだ。私は何かの道中記の挿絵に、土....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
よ、余り手間が取れるから、座敷から葉越さんが見においでだ。さあ、三人となると私も
大きに心強い――ここは開くかい。」 「ええ、これ、開けてはなんねえちゅうに、」 ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
は及ばぬ。」 と小父者、二人の女中の顔へ、等分に手を掉って、 「かえって賑かで
大きに可い。悪く寂寞して、また唐突に按摩に出られては弱るからな。」 「へい、按摩....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、毛虫が動くように小さく歩行いている形を視た。……鉄砲打の鳥おどしかと思ったが、
大きにそんなのが局員の先生で、この姉さんの旦那かも知れねえよ。 が何しろ留守だ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ったり、爪の掃除をしない方が、余程汚れた、頽れた、浅ましい。……塩みがきの私らを
大きにお世話だ、お茶でもあがれ、とべっかっこをして見せた。」 「そうだろう、べっ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ても七十銭じゃ。割じゃろがい。はっはっはっ。) 泥足を捏ねながら、肩を揺って、
大きに御機嫌。 給金の談判でした。ずんずん通り抜けて、寺内へ入ると、正面がずッ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
得違いだと、かえってお前さん達の方を言い落さなけりゃならない訳だよ。」 「へい、
大きにさようでございます。」と愛吉の神妙さ。 「はははは、真面目になるな、真面目....
「活人形」より 著者:泉鏡花
たのか、そうでなければ三ツ目入道が屍を放った音だろう。誰某は屁玉を喰って凹んだと
大きに笑われたそうで、もう懲々して、誰も手出しは致しません、何と、短銃では、岩見....