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大した
「大した〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大したの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
に描《えが》いた古人の心もちが、悠々《ゆうゆう》として生きている。あれだけは実に
大したものです。まだ私などは、そこへ行くと、子供ほどにも出来ていません。」
「古....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
来たと致しましても、それは恐らく麒麟《きりん》の代りに、馬を指《さ》して見せると
大した違いはございますまい。が、出来ないながら申上げますと、最初あの護符が空へあ....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
きち》は悄然《しょうぜん》とプラットフォオムの石段を登って行った。と云っても格別
大したことではない。彼はただズボンのポケットの底に六十何銭しか金のないことを不愉....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
予想は根本から、間違っていた事が明かになった。
「いえ、御願いと申しました所が、
大した事でもございませんが、――実は近々《きんきん》に東京中が、森になるそうでご....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
き》をさらい出した。自分は病を見たように感じた。「どうでしょう? 先生」
「何、
大したことはありません。ただ氷を絶やさずに十分頭を冷やして下さい。――ああ、それ....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
が、こんな事を云った。語と云い、口調と云い、間狂言《あいきょうげん》を見るのと、
大した変りはない。
やがて、大名が、「まず、与六《よろく》を呼び出して申しつけ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
沈勇だと御賞美になったのも、至極道理な事でございます。」
「いや、それほど何も、
大した事ではございません。」内蔵助は、不承不承《ふしょうぶしょう》に答えた。
....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
《ねむっ》てしまったかも知れないが、なにこの一つ前の一等室だから、無駄足をしても
大した損ではない。」
老紳士はこう云うと、瀬戸物のパイプをポケットへしまいなが....
「早春」より 著者:芥川竜之介
しょにいずれも幸福そうに頬笑《ほほえ》んでいる。容色《ようしょく》はまだ十年前と
大した変りも見えないのであろう。目かたも、――保吉はひそかに惧《おそ》れている、....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
いが、その人へ渡す品だったら、そこは君の働き一つで、ほかの勾玉を持って行っても、
大した差支《さしつかえ》はなさそうじゃないか。」
若者はまた口を噤《つぐ》んで....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
《うしろ》に、この死地に向う一隊の士卒へ、最後の敬礼を送っていた。
「どうだい?
大したものじゃないか? 白襷隊《しろだすきたい》になるのも名誉だな。」
「何が名....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
この話の主人公は忍野半三郎《おしのはんざぶろう》と言う男である。生憎《あいにく》
大した男ではない。北京《ペキン》の三菱《みつびし》に勤めている三十前後の会社員で....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
と云う記事がある。前に季節の事に言及した時に引いたから、ここに書いて置くが、勿論
大した意味がある訳ではない。――さて、その問答を見ると、大体|下《しも》のような....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
見て貰う事にした。すると僕は、直覚力も推理力も甚円満に発達していると云うのだから
大したものである。もっともこれは、あとで「動物性も大分あります。」とか何か云われ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
だ名で呼ばれ、どこへ行ってもその名で知られていた。彼は馬術については知識も腕前も
大したもので有名だった。馬に乗ればそのたくみなことは韃靼人さながらだった。競走や....