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「大丈夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大丈夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
つ間違うと、向こうにけどられそうで、下見に行っても、もらえないが、お前さんなら、大丈夫だよ。」 「かわいそうに、兄きもおばばの口にかかっちゃ、かなわないね。」 ....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
の蒼白い、目の沾《うる》んだ、どこか妙な憂鬱な、――」 「それだけわかっていれば大丈夫だ。目がまわったも怪しいもんだぜ。」 飯沼はもう一度口を挟んだ。 「だか....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
魔道の恋が、成就する気づかいはよもあるまい。さればもうそのように、怖がられずとも大丈夫じゃ。」と、まるで子供をあやすように、笑って御慰めなさいました。 ....
河童」より 著者:芥川竜之介
らいます。」 「ただわたしは前もって言うがね。出ていって後悔しないように。」 「大丈夫《だいじょうぶ》です。僕は後悔などはしません。」 僕はこう返事をするが早....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
ないんだからね。」 牧野はそう注意はしても、嬉しそうににやにや笑っていた。 「大丈夫。聞えた所がわかるもんか。――ねえ、お蓮さん。あの時分の事を考えると、まる....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
は迂闊《うかつ》を恥《は》じながら、「電燈をつければ好《い》いのに」と云った。「大丈夫だよ。手|探《さぐ》りでも」自分はかまわずに電燈をつけた。細帯一つになった....
二人小町」より 著者:芥川竜之介
と仕合せになっているでしょう。(突然また凱歌《がいか》を挙げるように)しかし今は大丈夫です。あなたがたは昔のあなたがたではない。骨と皮ばかりの女乞食です。あなた....
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
額縁や製本も、少しは測定上邪魔になるそうですが、そう云う誤差は後で訂正するから、大丈夫です。」 「それはとにかく、便利なものですね。」 「非常に便利です。所謂《....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
叔母は火箸《ひばし》を握ったまま、ぼんやりどこかへ眼を据えていた。 「戸沢さんは大丈夫だって云ったの?」 洋一は叔母には答えずに、E・C・Cを啣《くわ》えてい....
路上」より 著者:芥川竜之介
なんぞは殊に拳々服膺《けんけんふくよう》すべき事かも知れませんぜ。辰子さんの方は大丈夫だが――」 その笑い声が静まった時、野村は広い胸の上に腕を組んで、二人の....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
が、やがてその眼を新蔵に返すと、始めて、嬉しそうに微笑して、「もうここまで来れば大丈夫でございますよ。」と、囁くように云うじゃありませんか。新蔵は狐につままれた....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なり、斯う仰せられるのでございました。―― 『そなたの統一もその辺まで進めば先ず大丈夫、大概の仕事に差支えることもあるまい。従ってそなたがこの上ここに居る必要も....
歯車」より 著者:芥川竜之介
がら、尾を捲いて縁の下へはいってしまった。 「あの飛行機は落ちはしないか?」 「大丈夫。……兄さんは飛行機病と云う病気を知っている?」 僕は巻煙草に火をつけな....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
めたように、かすかな眼を開きました。 「遠藤さん?」 「そうです。遠藤です。もう大丈夫ですから、御安心なさい。さあ、早く逃げましょう」 妙子はまだ夢現のように....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
ものだと覚悟をしろ。好いか。天地が裂けても、黙っているのだぞ」と言いました。 「大丈夫です。決して声なぞは出しません。命がなくなっても、黙っています」 「そうか....