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「大事を取る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大事を取るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坑夫」より 著者:夏目漱石
だところで、始末の悪いように動く。滅多《めった》に振ると、着物が焼けそうになる。大事を取ると壁へぶつかって灯が揉《も》み潰《つぶ》されそうになる。親指へカップを....
明暗」より 著者:夏目漱石
がないでしょうね」 医者は気の毒そうな顔をした。 「なに経過次第じゃ、それほど大事を取るにも及ばないんですがね」 それでも医者は、時間と経済に不足のない、ど....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
か頑張っていて、本陣庄屋の仕事を阿爺に任せていいとは容易に言わなかった。それほど大事を取る必要もあるんだね。おれなぞは、お前、十七の歳から見習いだぜ。しかし、お....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
のうちに過ごした、内心の擾乱《じょうらん》と外部の深い平静とをもって。いわゆる「大事を取る」ということをしか彼はしなかった。すべてはまだ脳裏に漠然と紛乱していた....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
さあて、これからどうしたものだ」 突嗟の間に思案した。 見れば三人の敵の勢、大事を取るのか早速にはかからず、且つは秘密を保とうとしてか、無駄な掛け声をかけよ....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
ら、気がさしたと覚しく、猶予って、腰を据えて、筋の緊って来る真顔は淋しく、お縫は大事を取る塩梅に密と押開けると、ただ中古の畳なり。 「あれ、」といいさまつかつか....
三国志」より 著者:吉川英治
令を仰いだ。 曹仁は一笑に付して、 「きょうの進撃は、このたびの序戦ゆえ、誰も大事を取るであろうが、それにしても、常の貴公らしくもない二の足ではないか。兵に虚....