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「大井川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大井川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
静な気分に魅せられて、傍で茹《ゆ》で卵など剥《む》いていた。 「この間、島田で、大井川の川越しに使った蓮台を持ってる家を見付けた。あんたに逢ったら教えて上げよう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ました」 「宗兵衛は江戸者かえ」 「いいえ、なんでも東海道の方に長くいたそうで、大井川の話なんぞをした事があります。江戸へは一昨年《おととし》の春頃から出て来た....
単独行」より 著者:加藤文太郎
。午前六時露営地を出発して尾根へ登り進めば道あり、国境線に沿いて森林の中を進み、大井川と三峰川の分水嶺附近へくると水が出ている。ここに小屋の跡があるが、小屋はわ....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
に白っちゃけてしまった。 ここを出立点として、改めて稿を次ぐ。 川楊(大井川の上流) 前夜は、東俣の谷へ下りて、去年と同じくオリットの小舎に野宿をし....
空襲警報」より 著者:海野十三
…ああ、お待たせいたしました。東部防衛司令部発表第一号。ただいま、能登半島より、大井川に至る線より東の地域は、警戒警報が発令されました。直ちに警戒管制でございま....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
らぎの十日すぎの事なので梅津の国の風はよそのここまで床しい匂をはなしてなつかしく大井川の月影はかすみにこめられて朧にかすんで居る。この一方ならない哀な様子を誰故....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
なに、一番あわてふためいて騒いでいるのは、お前じゃないか。しかし、星玄は一人で大井川の流れをせきとめているような大そうな手つきをして、 「暫時、そのまま! そ....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
は猪苗代湖に水源を発して日本海へそそぐ川である。太平洋側の河川は、越すに越されぬ大井川などと大きなことを言うが、大水がでた時のほかは至って水がすくない。ひろい河....
多神教」より 著者:泉鏡花
女の一念だで一本橋を渡らいでかよ。ここら奥の谿河だけれど、ずっと川下で、東海道の大井川より大かいという、長柄川の鉄橋な、お前様。川むかいの駅へ行った県庁づとめの....
海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
一 鯨と名のつくものなら、大抵は食べたことがある。『大井川のくじらは、婦人にしてその味を知るなり』と、言うことからそれは別として山鯨....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
知らなかった。地図も見たがあまりに南へ寄っているので北岳ではない。農鳥でもない、大井川を超えて赤石が見えるのかとも思った。後に聞いたら赤石山系の悪沢岳であった。....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
昔はこんな交通機関などはなかったのだもの、たまに大雪で汽車が不通になったならば、大井川の河止めに遭ったくらいに覚悟して貰えばよいのかも知れぬ。しかし今のいわゆる....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
ら、七時半釜沢の出合に達した。一時間半は懸ると思ったのが三十分早く着いた。此処は大井川の支流信濃俣のガッチ河内と中俣との合流点から、中俣を見た景色に似ている。岩....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
。私達の眼は華やかにも沈痛を極めた色の中に漂うている許りである。私は南アルプスの大井川に匹敵する峡谷を北アルプスに覓めて、この黒部川を得た、そして満足した。此二....
春の大方山」より 著者:木暮理太郎
南アルプスの二、三の山が東京から望まれることが確実となったので、外にも尚お、遠い大井川奥の空から煤煙の都東京をこっそり覗いている山が或は有るかも知れない。夫を探....