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大人び
「大人び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大人びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ちらと蝶が行交う歩行ぶり、紅ちらめく袖は長いが、不断着の姿は、年も二ツ三ツ長けて
大人びて、愛らしいよりも艶麗であった。 風呂敷包を左手に載せて、左の方へ附いた....
「海異記」より 著者:泉鏡花
端に遠慮して遠くで顔をふって、あやしたが、 「ほんとに騒々しい烏だ。」 と急に
大人びて空を見た。夕空にむらむらと嶽の堂を流れて出た、一団の雲の正中に、颯と揺れ....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
苦のうちに生たちて浮世を知れる状見えつ。もののいいぶりはきはきして、齢のわりには
大人びたり。 要なければここには省く。少年はお蓮といえりし渠の姉が、少き時配偶....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
い、どうしたことだろう。 佐太郎は焼きつく眼で見守つた。 初世はもうスツカリ
大人びている。菅笠のかげの頬は、烈しい作業のせいで火のように紅く炎えている。その....
「米」より 著者:犬田卯
に思ってはいたが――」 半年ばかり見ないでいるうちに、急に、町場の青年らしく、
大人びた忰を見た彼女は、最近人に見せたことのないような嬉しげな微笑を顔いっぱいに....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
あろうが、一つは今なら中学程度に当る東京の私塾の書生となったので、俄に豪くなって
大人びたのでもあろう。 その時代、一番親しくしたは二葉亭の易簀当時|暹羅公使を....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
緒に抱いて寝てやってもよいと思っているのであった。今年|廿二歳になって、たいへん
大人びてきた喜助君の方でも、抱かれることには大いに賛成であろうと思われる。 大....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
って、むかしの千枝まとは思われぬ」と、玉藻もさすがに懐かしそうに、むかしの友達の
大人びた姿を眺めていた。 藻に捨てられた悲しみと、病いにさいなまるる苦しみとに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
妹と矢口渡《やぐちのわたし》のお舟を勤めています。三、四年見ないうちに、すっかり
大人びて、矢口のお舟なぞはなかなかよくしていました。いや、矢口と云えば、あの神霊....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
淹れて持って来た。 例の写真ではとても十九とは思われぬが、本人を見れば年相応に
大人びている、色は少し黒いが、ほかには点の打ちどころもない縹致で、オットリと上品....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が止むと、扉が開いて旗太郎が現われた。彼はまだ十七にすぎないのだが、態度がひどく
大人びていて、誰しも成年期を前に幾分残っていなければならぬ、童心などは微塵も見ら....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ひろいにいきましたが、そこへ訪問がえりのメグが、りっぱな服を着て、貴婦人みたいに
大人びて、通りかかりました。 「あなた、走ったのね、いつになったら、そんなおてん....
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
った。 「××どんあれはいつ頃だったけ」 「へい」 しばらく見ない間にすっかり
大人びた小店員が帳簿を繰った。 堯はその口上が割合すらすら出て来る番頭の顔が変....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
幼年期のこうした回想もいよいよとんぼ釣で終末を告げる。鶴見は中学に入って急に
大人びて来たからである。世間もそれと同時にめまぐるしく変っていった。二十二年、二....
「競漕」より 著者:久米正雄
が合宿へ遊びに来るようになった。そいつが「書生さんて随分大口をきくわね」なんぞと
大人びたことを言った。……何だかすべてが久野には妙な落着きがないちぐはぐな周囲で....