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「大会社〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大会社の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
くても、中学校から三高へはいった秀才でも、小さな会社ならいざしらず、うちのような大会社ではこういう男は困るのだ。しかし試験官よりも前に、もう豹一は不採用を覚悟し....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
丸善、ホシ製薬、玉屋、天賞堂、白木屋と、まだいくらでもある有名な大商店、大銀行、大会社、大ビルディングがドシドシ復活して、古い暖簾《のれん》を振りまわしている。....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
最上清人はエロ出版の社長などゝいふ当り前の実業家は眼中に入れてゐない。政治屋も大会社の社長も陳腐で馬鹿らしく見えるのである。筋のないところで魔法的なビヂネスを....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
関で、先生は先ず安心した。かなり大きな三階建のビルディングを全部使っている相当な大会社である。看板をみると大変だ。天草商事の下に「天草ペニシリン製薬」だの「天草....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、この家にとっては湯水と変りなくタダで出てくるものなのである。 これより石油の大会社をつくり、大発掘しようというので、薄ノロの正司は多忙である。ところが良くし....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
人の責任を問うことはできないのです。しかるに、万事を規則ずくめに取り扱う役所なり大会社なりは、使用人の責任までをも規則によって形式的に定めようとします。その結果....
“能筆ジム”」より 著者:坂口安吾
給仕男が、お前はニセ札使だとニンゲルにつめよると、ニンゲルはあの五十ドル札はさる大会社から受け取ったのだといゝ張り、その上酒場へ帰って主人に金を戻し、こんな騒を....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
のは無設計、無智、原始、愚昧ということだけだ。 クジラ専門の鮎川には、近代的な大会社の資本がはいって漁法にも運営にも計画された設計があるから、昔ながらの漁港に....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ないから、とにかくこの閑日月は浪人の風格であることは確かなようで、すると、官庁か大会社で悪いことをしてクビになった奴かなア。しかし、単に時の罪人なら新聞紙上で顔....
錬金詐欺」より 著者:小酒井不木
にボストンで、ジャーネガンという牧師が、海水から金を採る方法を発見したと称して、大会社を建て、附近の大富豪の金を搾り取った話がある。詐欺師が牧師であったために、....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
なかったならば、恐らく世界における有数優秀保険会社の一つとして、わが国の誇るべき大会社であったのである。私は、かつてこの会社の重役の一人として多年出入した関係か....
雪柳」より 著者:泉鏡花
本所に落魄れた旗本か、ごけにんの血を引いている。煮豆屋の婆が口を利いて、築地辺の大会社の社長が、事務繁雑の気保養に、曳船の仮の一人ずみ、ほんの当座の手伝いと、頼....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
もなかった。 船場繁昌の心配は、たとい市会が煙筒駆逐の方針を立てても、石炭商と大会社の反対がはなはだしいから、この計画はまったく失敗に終るであろうということで....
耳香水」より 著者:大倉燁子
で話し始めた。 「私がある事件で支那に行っていた時のお話なんですが――。 ある大会社の支店長K氏の夫人が、自宅の玄関で、何者にか惨殺されていたという事件は、皆....
情鬼」より 著者:大倉燁子
。宮本夫人は器量自慢で、華美好きで、才子ぶるというのでとかく評判がよくなかった。大会社の支店長代理という夫の地位を笠にきて、横暴な振舞をすると云って、社宅の婦人....