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大出来
「大出来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大出来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
明けると、隣の病室へはいって行った。
「ソップも牛乳もおさまった? そりゃ今日は
大出来《おおでき》だね。まあ精々《せいぜい》食べるようにならなくっちゃいけない。....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
えられないという着想から来ていた。嘴《くちばし》の青いドレゴ記者にしてはまことに
大出来であったといえる。 それはそれとして、本当に巨船ゼムリヤ号は発狂したので....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
や、がっかりすることはねえ」と、半七は笑いながら云った。「仙吉。おめえにしちゃあ
大出来だ。これからもう一度万助のところへ行って、その贋物を売った道具屋はどんな奴....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
持ち掛けて、まんまと首尾よくその鯉をまきあげて行ったのには、芝居ならばこのところ
大出来大出来というところかも知れません」 「いや、わかりました。なるほどお糸とい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たもので、彦三郎の越前守、左団次の伊賀之助、菊五郎の天一坊、いずれも役者ぞろいの
大出来であったなどと話した。 「御承知の通り、江戸時代には天一坊をそのままに仕組....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い。大勢の人間が知恵をしぼって、暇をつぶしても二、三千両の身代を乗っ取れば、まず
大出来だったんでしょうよ。今日のようにボロ会社を押っ立てて新聞へ大きな広告をして....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
何かのお役に立ちませんかね」 「いや、悪くねえ。いい見付け物だ。おめえにしちゃあ
大出来だ。そこで、深川へ押し込んだのはゆうべの何どきだ」 「五ツ頃だそうですよ」....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
に似た、と云って嬉しがるような婦人はないから、いささかも似ない事にした。その段は
大出来だったが、時に衣兜から燐寸を出して、鼻の先で吸つけて、ふっと煙を吐いたが早....
「豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
つっかい棒をはずし、蓋を上からおさえて、ぴしゃんとしめてしまいました。 「よし、
大出来だ。早く、あれをかぶせろ」 トニーの号令で、うしろに待っていたタムソン部....
「空襲警報」より 著者:海野十三
、扉がガラリと開いた。車掌が入ってきて目を輝かせた。 「これはこれは、この部屋は
大出来ですね。よくやって下すった。これなら大丈夫でしょう」 車掌はいく度も室内....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
らじゃあ尾鰭を振って、肩肱を怒らしそうな年上なのを二人まで、手もなく追帰したなあ
大出来だ、ちょいと煽いでやりたいわねえ、滝さんお手柄。」 「馬鹿なことを謂ってら....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
やがったな。まだ駈け出しだと思っていたら油断のならねえ奴だ。いい、いい、なにしろ
大出来だ、てめえの骨を盗むような俺じゃあねえ。てめえの働きはみんな旦那方に申し立....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
も此頃受験準備で、可哀想な位つかれているね。すぐ寝かしてやったとは、お前にしちゃ
大出来だ。 母親 さあ、どうぞ。 父親 ああ。山盛よそってくれ。ああ腹が減った。....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
。」 「まさか。」 「いや何ともいえない、青山辺じゃあ三階へ栗が飛込むぜ。」 「
大出来!」 船頭も哄と笑い、また、 佃々と急いで漕げば、 潮がそこりて艪が....
「活人形」より 著者:泉鏡花
を得たり。しかる後二人計略|合期して泰助をして奇功を奏せしめたる、この処得右衛門
大出来というべし。被を被替えて虚兵を張り、人形を身代にして下枝を隠し、二度毒刃を....