大力[語句情報] »
大力
「大力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
米かす音は一里聞えて二里響く。 仇打《あだうち》の志があった美女の小まんはまた
大力でもあったのでこういう唄が残っているといった。 関の地蔵尊に詣でて、私たち....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
へ行こうでな。憎い奴め」 実雅の拳《こぶし》は兼輔の頬を二つ三つ続けて打った。
大力に打たれた兼輔は悲しい声をあげて、子供につかまれた子猫のように、相手の膝の下....
「蠅男」より 著者:海野十三
この言葉が蠅男の耳に入らばこそ、怪魔はなおも激しく抵抗する。さすがの帆村も、その
大力に抗しかねて、押され気味となった。 だが帆村にはまだ、自信があった。 彼....
「河明り」より 著者:岡本かの子
うのが私の部屋の用を足した。私はその小女から、帆柱を横たえた和船型の大きな船を五
大力ということだの、木履のように膨れて黒いのは達磨ぶねということだの、伝馬船と荷....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
や犬などを捕り啖うことがある。迂闊にそれをさえぎろうとすると、かれらはなかなかの
大力で、大抵の人間は投げ出されたり、撲り付けられたりするので、手の着けようがない....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
げるよ」 キンちゃんは正吉の手をひっぱって、無理やりに逃げだした。キンちゃんは
大力《だいりき》だったから正吉はいっしょに退却《たいきゃく》する外なかった。 ....
「超人間X号」より 著者:海野十三
ある岩を、まるでまりをなげるように、おれたちになげつけるんだからなあ。おそろしい
大力だ。あんなものがあたりや、こっちのからだは、いちごをつぶしたように、おしまい....
「火星兵団」より 著者:海野十三
とく火星人のために、あべこべにやっつけられてしまった。全く、おどろくべき火星人の
大力であった。
火星人の
大力! それは警官隊もよく知っていたのだ。しかし警官隊....
「火薬船」より 著者:海野十三
るかということです」 「もちろんだ。なぜそんなことをきくのか」 「だって、彼奴は
大力があるうえに、猿のように、はしっこいのですからね。こっちがつかまえると感づく....
「怪塔王」より 著者:海野十三
王の背後からとびついて、砂原の上におさえつけました。 「ううーっ」 怪塔王は、
大力をふるって下からはねのけようとします。 そうはさせないぞと、兵曹長は怪塔王....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
たりで、両方からはさみうちだ」 「よし、じゃあ元気でやろうね」 「いよいよわしの
大力をお前さんに見てもらうときがきた」 大辻は、そういうよりはやく、大きなから....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
う。早く、戦車をあけろ」 「やあ、もう大丈夫。さあ、あきますぞ!」 うーんと、
大力のピート一等兵が、両腕に力をこめてハンドルをねじると、戦車の扉は、ついにぐー....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
。 ふりはなして、走ろうとすると、また肩をつかまれた。 「待て! 怪しい奴だ」
大力でもって、川上はずるずるとひきよせられた。 誰? ふりかえると、フランク大....
「流線間諜」より 著者:海野十三
と相手の内懐に組みついた。 「うぬ、日本人め!」 と「右足のない梟」は叫んで、
大力を利用してふり放そうとするが、帆村は死を賭して喰い下った。 「折れた紫陽花―....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
堀」や「二番堀」ではない。最後に川の上を通る船でも今では小蒸汽や達磨船である。五
大力、高瀬船、伝馬、荷足、田舟などという大小の和船も、何時の間にか流転の力に押し....