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大叫喚
「大叫喚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大叫喚の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、悪虎の声を聞き大恐怖を生ず。また妄語して他人を罰せしめ愉快と心得た奴は、死して
大叫喚地獄の双逼悩部に落ち、※牙《えんが》獅子に食われ死して活きまた食わるる事千....
「怪夢」より 著者:夢野久作
すか知れないと思いつつ……馬鹿馬鹿しいくらい荘厳な全工場の、叫喚《きょうかん》、
大叫喚を耳に慣れさせつつ……残虐を極めた空想を微笑させつつ運んで行く、私の得意の....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
たように渾沌としてしまった。 薄い暗黒。天からともなく地からともなくわき起こる
大叫喚。ほかにはなんにもない。 「死にはしないぞ」――そんなはめになってからも、....
「十五年間」より 著者:太宰治
に警報が出て構内は一瞬のうちに真暗になり、もう列も順番もあったものでなく、異様な
大叫喚と共に群集が改札口に殺到し、私たちはそれぞれ幼児をひとりずつ抱えているので....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
が裂ける……骨が砕ける……血が飛沫く……咆哮……怒号……絶叫……苦悶……叫喚……
大叫喚……。 ……大虐殺の見世物……。 ……活地獄のオーケストラ……。 …....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
も芸妓も有ったもんじゃない。皆血相の変った引歪んだ顔ばかりで、醜態、狼狽、叫喚、
大叫喚の活地獄だ。その上から非常汽笛が真白く、モノスゴク、途切れ途切れに鳴り響く....
「白くれない」より 著者:夢野久作
け出でぬ。 あはれ初花は全く身に大波を打たせ、乱髪を逆立たせ渦巻かする大苦悶、
大叫喚のうちに、 「……母しやま……済みませぬツ」 と云ふ。その言葉の終りは唐....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
いて「何だ貴様は」という表現をします。甚だしきに到っては、何等の理由なしに大怒号
大叫喚の修羅の巷を演出したりします。 これは畜生同志が初めて出会った時の心理状....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
ながらも、それからそれへと哮り狂って、のた打ち廻り、重い足枷を引き擦り引き擦り、
大叫喚をしているのであろう、油紙の天幕の下は、朽木の体内のように脆くて、このまま....
「メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
互いに衝突するために生ずるものでした。――がその霧のなかから天に向って湧き上がる
大叫喚は、お話ししようとしたって、とてもできるものではありません。 上の方の泡....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
てす。ただし豹はほとんど狗頭猴ほどよく攀じ登ればその大敵で、時にこれを襲うあれば
大叫喚を起す、土人いわく、豹は成長せる猴を襲う事稀に時々児猿を捉うと。この猴力強....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
の随一なるものである。立山の地獄谷はまた世に響いたもので、ここにその恐るべき山川
大叫喚の声を聞くのは、さすがに一個婦人の身に何でもない事ではない。 お兼は顔の....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
と思うほどだった。 夜半近くなると、風はいよいよはげしくなって行ったが、天地の
大叫喚の中で、なんとも形容し難い唸り声をきいた。暴風の怒号の間を縫いながら、地下....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
。けれどもそれはリョウマチではなかった。居士を病床に釘附けにして死に至るまで叫喚
大叫喚せしめた脊髄腰炎はこの時既にその症状を現わし来つつあったのであった。 居....