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「大名物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大名物の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
でて、地下の暗道をとおり水面下に注ぐ川があるのではないか。暗黒河は、中央アジアの大名物である。それが、「天母生上の雲湖」付近に必ずしもないとはいわれまい。 つ....
骨董」より 著者:幸田露伴
る方鼎であった。しかし季因是はまるで知らなかったのだから、廷珸の言に瞞着されて、大名物を得る悦びに五百金という高慢税を払って、大ニコニコでいた。 しかるに毘陵....
丹下左膳」より 著者:林不忘
かきたてたとも見えず、何事も知らぬ顔にヒッソリと静まり返っているところは、さすが大名物《おおめいぶつ》だけに、にくらしいほどのおちつきと、品位。 人に頭をさげ....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
変の前景気だそうだ。呼物の主なものとして、虚堂墨蹟、馬麟寒山拾得、牧渓江天暮雪、大名物瓢箪茶入などが挙げてあった。 虚堂墨蹟といえば、足利の初めから茶人仲間に....
丹下左膳」より 著者:林不忘
が、この問題の茶壺は、耳がひとつ欠けているところから、こけ猿の名ある柳生家伝来の大名物。 このたび、源三郎婿入りの引出ものに、途中もずっとこの茶壺一つだけ駕籠....
民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
す。あの「楽」を大事がる時、茶人達は茶祖の真意を涜しているのです。 さすがに「大名物」は美しい器物です。すべてが真の民器だからです。かつて茶人達はあの華美な、....
日本民芸館について」より 著者:柳宗悦
。私達はたびたび例証として引き合に出しましたが、かの万金に価する茶器、すなわち「大名物」はことごとく民器なのを知らねばなりません。健康な工藝品は民藝品に多く、病....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、六角の象嵌鍔に藍よりの鞘ごしらえ、なんともいえない品格がある。 「すばらしい。大名物といってもいいくらいな刀だ。お綱さん、ひとつ中身をあらためさしておくんなさ....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
ソ新聞といったとは外骨氏の書で読んだところである。 松坂屋は松屋とともに銀座の大名物である。ここの建築は何といっても銀座通り洋風建築の中最も美しいものであろう....