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「大君の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大君のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
目で見られるのである。 最後の御奉公を致さん。 今日よりは かえり見なくて大君の 醜の御楯と 出で立つ われらは ◯暢彦が英に聞いている。 「なぜソ連....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
夜ふす猪の床とはに宿りさだめぬ身にもあるかな つはものに数ならぬ身も神にます我が大君の御楯ともがな 木曾山の八岳ふみこえ君がへに草むす屍ゆかむとぞおもふ 嘉治 ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
あなたふと、わが大君、しまらくも長閑にいまして、見霽るかしませ。 反歌大君の御世とこしへによろづよも南の山と立ち重ねませ 夏山の若葉立ちくぐ霍公鳥なれ....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
たちて かすみもにほふよしのゝ山 群雁 治れる御代のしるしと大君の みいけの雁の数もしられず 船中月 棹さしてうたふ声さ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
例がある。御製は、調べ大きく高く、御慈愛に満ちて、闊達至極のものと拝誦し奉る。「大君の辺にこそ死なめ」の語のおのずからにして口を漏るるは、国民の自然のこえだとい....
『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
ける」と記された薫大将の美、「扇ならで、これにても月は招きつべかりけり」と戯れる大君の才までが、覚束ないうろおぼえの上に、うっすりと現われて、一種の懐しさを感じ....
夢殿」より 著者:楠山正雄
寝ていたこじきが、むくむくと頭をあげて、 「斑鳩や 富の小川の 絶えばこそ 我が大君の 御名を忘れめ。」 と御返歌を申し上げたといいます。 歌の中にある「斑....
遺言」より 著者:国木田独歩
から今だにわれらさえ肩身の狭き心地いたし候この度こそそなたは父にも兄にもかわりて大君の御為国の為勇ましく戦い、命に代えて父の罪を償いわが祖先の名を高め候わんこと....
堕落論」より 著者:坂口安吾
半年のうちに世相は変った。醜の御楯といでたつ我は。大君のへにこそ死なめかへりみはせじ。若者達は花と散ったが、同じ彼等が生き残って闇....
犬神娘」より 著者:国枝史郎
したが、ご上人様はそのままお逝去りなされた、あの悲劇になったのでござります。 「大君のためには何かをしからん薩摩の瀬戸に身は沈むとも」これがご辞世でございます。....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、父母兄弟に至るまで、大恩を蒙むるなれば、その身はもちろん、紙一枚、糸一筋、みな大君のたまものなり。あやまりて我身のものと思い給うべからず。わけてお側近く奉公し....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
。さればその性素樸勇悍にして、君に仕えては「海行かば水浸く屍、山行かば草生す屍、大君の辺にこそ死なめ、のどには死なじと言ひ来る人たち」なりしなるべく、アイヌの性....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
代えたのは奈良朝の末で、けだし好き意味の文字を取り換えたに他ならぬ。そしてそれは大君のまします御膝元の地として、オオヤマトと敬称したものであったが、後には文字を....
本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
りました。その大伴佐伯の祖先以来の家訓に、 海行かば水漬く屍、山行かば草生す屍、大君の辺にこそ死なめ、のどには死なじ。 とあります。大君の御為には、屍を海の水....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
点では京都の宮廷貴紳と何のかわりもあるわけはない。そこに、 太上天皇御書下預時歌大君の勅をかしこみちちははにこころはわくとも人にいはめやも 山は裂け海はあせなむ....