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「大和絵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大和絵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅愁」より 著者:横光利一
、父男爵の後ろの方で今もフランス語で戯れ合っている幼い姉妹の姿を、極めて淑やかな大和絵風の夫人が自然に任せて眺めていた。透きとおる肌の白さのくち数の少い、高貴な....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
宮本百合子 河出書房 細雪 谷崎潤一郎 中央公論社大和絵史論 小林太市郎 全国書房 自叙伝 河上肇 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
武者修行が、ゾッとするものを一つ見たということであります。 古土佐《ことさ》の大和絵にでもあるような、あの美しいスロープの道を半ばまで来た時分。俗にその辺は姫....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、やっぱり支那というものの系統を、度外しては論ずることができないのです。その後大和絵というものが起りました。巨勢《こせ》とか、土佐とか、詫磨《たくま》とかいう....
帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
かし事実はむしろ反対かもしれない。その証拠にはならないまでも、私はいわゆる新しい大和絵や歴史画を見ると、せっかく頭の中にもっている「過去」の幻影を無残に破壊され....
山の春」より 著者:高村光太郎
、寒さに焦げた鉾杉や、松の木が、その山々の線を焦茶いろにいろどっているところへ、大和絵のような春霞が裾の方をぼかしている山のかさなりを見ていると、何だか出来立て....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
因縁らしいものの感じられて来るのも、無理はない。 古代仏画を摸写したことのある、大和絵出の人の絵には、どうしても出て来ずには居ぬ、極度な感覚風なものがあるのであ....
芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
そして後に雪舟の絵を見るとき、素人目にも如何にもと思われる。 中世以来発達した大和絵は支那式によったものでなく、特殊の構成をなしたものであった。 江戸時代に....
山道」より 著者:中里介山
まれている。しかし、この七千尺の大屏風の中に描かれた典雅にして明媚《めいび》なる大和絵の数々は一行の人の心を陶然として酔わしむるに充分でありました。よって必らず....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
見るに、夕焼の雲と霞《かすみ》とを用ひて遠景を遮断《しゃだん》せしめし所は古代の大和絵巻《やまとえまき》を見るが如く、また人物の甚しく長身なるは歌麿の感化を脱せ....
栖鳳先生を憶う」より 著者:上村松園
すな、全国青年共進会に御苑の桜が咲き門外で供侍が待ち、新田義貞と勾当内侍を描いた大和絵式のものを出品しまして先生のお賞めにあずかった事を未だに忘れずに居ります。....
院展遠望」より 著者:和辻哲郎
類を拉しきたって現在の日本画を責めるような残酷をあえてしようとは思わない。しかし大和絵以後の繊美な様式のみが伝統として現代に生かされ、平安期以前の雄大な様式がほ....
院展日本画所感」より 著者:和辻哲郎
さまざまに利用せられ復活せられて、ひたすら看衆の眼を奪おうと努めている。ある者は大和絵と文人画と御舟と龍子との混合酒を造ってその味の新しきを誇り、ある者はインド....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
画的といっても、水墨画や鉛筆画のようなものではない。かなり美しい色を厚くつかった大和絵風の屏風の絵のようなものである。そして事実次のような歌になると、あきらかに....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
然に溶け入ろうとする心の絵――呼んで「水墨画」というものである。 それまでの純大和絵的なもの、仏画系の様式は、宋元以来の水墨画の新しい刺戟に依って、まったく一....