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大和路
「大和路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大和路の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
、大野治房等は樫井の敗戦から還り、大阪で軍議をした。後藤基次先ず国分の狭隘を扼し
大和路より来る東軍を要撃することを提議した。前隊は基次、薄田兼相、兵数凡そ六千四....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
んが、なんですかえお前さん方は何処かえお出でなすったんでげすかえ」 △「私はその
大和路の者であるが、少し仔細あって、えゝ長らく江戸表にいたが、故郷忘じ難く又帰り....
「黒髪」より 著者:近松秋江
けのものではない。 そう思い諦めて、しばらくの間、気を変えるために、私は晩春の
大和路の方に小旅行に出かけていった。そっちの方は、もう長い間行ってみたいと思って....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
やどりで芽ぐみ、その後、自分は京の島原の生活から花園のわび住居《ずまい》、京都、
大和路の間でも絶えず頼りつ頼られつして来たその人は、親しみが余りあるのに、情とい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れです。 差しているのはただ一本の刀。 笠をかぶって、右の風体《ふうてい》で
大和路を歩いて行く。誰が見ても渡り者の長脇差、そのくらいにしか見えない。 かの....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
の浮世でもある。 (「大阪朝日新聞」昭和五年七月) 立秋奈良風景 奈良、
大和路風景は私にとっては古い馴染である。あたかも私の庭の感じさえする。さてその風....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
か、うき世が夢か、夢ちょう里に住みながら、住めば住むなる世の中に、よしあしびきの
大和路や、壺坂の片ほとり土佐町に、沢市という座頭あり。…… 妻のお里はすこやかに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
つ、一《ひ》い、二《ふ》う、三《み》い、三梃の乗物が、三人の従者に附添われながら
大和路へ向って行くのを見る。 「おーい」 と机竜之助が、これを見かけて、片手をあ....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
、雪に埋もれた信濃の山小屋で、孤独な気もちで読んだものを、もう一遍、こんどは秋の
大和路の、何処かあかるい空の下で、読んでみたくて携えてきた本だが、やっとそれを読....
「菜の花物語」より 著者:児玉花外
ながら辿った。 額は血が上って熱し、眼も赤く充血したらしい? 茲に倒れても詩の
大和路だママよと凝と私は、目を閉って暫らく土に突っ立っていた。すると後ろにトンカ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ろによれば、貴下はその後御門下を挙って拙者の居所をお尋ねの由であるが、自分は今|
大和路にあり、これから約一年を伊賀、伊勢その他を修業に遊歴するつもりで予定をかえ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
というのは、連れの者だ」
「そうか。……なにしろ無事な顔を見てうれしい。いつか、
大和路から奈良へゆく途中で、城太郎からおぬしの手紙を受け取ったが」
「…………」....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、 「さてさて、惜しいことを!」 と、嘆息した。 そして遥々――江戸からこの
大和路まで来た権之助と伊織を、労りの眼でながめて、 「せめて、もう二十日も早く来....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
よそ鎌倉発向の東国勢は、四ツの流れをみせている。 第一軍は、大仏貞直を大将に、
大和路から水越峠をへて赤坂をめざすもの。 第二軍の大将金沢貞冬は――河内|讃々....