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大善
「大善〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大善の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「語られざる哲学」より 著者:三木清
するような大罪悪を実際に行った人でなければ真に罪の意識を得ることができず、従って
大善人となることが絶対に不可能であるとするならば、人間は善であらんがために必然に....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
一生の思出に、莞爾したいと云うのですから、お聞届け下さると、実に貴女は人間以上の
大善根をなさいます。夫人、大慈大悲の御心持で、この願いをお叶え下さるわけには参り....
「魚の序文」より 著者:林芙美子
。三十歳、十五歳、十九歳、皆、若い仏達であった。その中で一ツ僕の眼をとらえた紀意
大善姉と書いてある墓標があった。墓標の裏には、レニエエか何かの「浮世《うきよ》に....
「惜別」より 著者:太宰治
のは致し方の無い事だろう。けれども私は、それはまた、それで構わないと思っている。
大善を称するよりは小善を積め、という言葉がある。恩師と旧友の面影を正すというのは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るること此《かく》の如く、元慶八年勅して元慶寺伝法阿闍梨と為す」 これほどの
大善智識でありながら、死後すでに一千年、誰もその徳を慕う者がないばかりか、その記....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
実に憐憫に堪えざるものあり。是れを救済し、其生活を安全ならしむるは、誠に人生の一
大善根にして、固より容易の業にあらずと雖ども、吾人は其小を積み止まず遂に其大を致....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
を陰化せしめてよろしくないという様な世論に反して、みだりに政客的放慢心を以て小器
大善を論ずるのは宜しくない、苟《いやしく》も政治家が思想信念を以って世を導かんと....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
て、それが、天下のためになることなら、即ち、勇を振って押切るの一手だ。悪にして、
大善。大道、大義に通じるものじゃ。牧一人を、終生の目当として、斉彬公のお心の百分....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
慰安の下に、彼ら同胞の跡を追うことが出来るのです、ああ先生の教訓は、吾々をして、
大善智識の化導と同様なる、愉快を与えられた事を謝します」 彼ら二、三の同志は、....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
れば蟇田素藤だの山下|定包だの馬加大記だのであります。第三には「端役の人物」で、
大善でもない、大悪でもない、いわゆる平凡の人物でありますが、これらの三種の人物中....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
をいってるようでは真に人世に忠実なるものとはいえない。つまらない小善主義を叱って
大善主義を高唱するのであります。もちろん、そのためには強烈無比、高潔至極の大生命....