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大喜び
「大喜び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大喜びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
うかと思うと、その姿は霧のように消えて、見えなくなってしまいました。
髪長彦は
大喜びで、この白犬と一しょに里へ帰って来ましたが、あくる日また、山へ行って、何気....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
《かるた》を闘わせなければならない羽目《はめ》に立ち至りました。勿論友人たちは皆
大喜びで、すぐにトランプを一組取り寄せると、部屋の片隅にある骨牌机《かるたづくえ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
うして貰えれば、僕の方は非常に難有《ありがた》いんだ。初子さんも勿論《もちろん》
大喜びだろう。」
野村は満足そうに眼を細くして、続けさまに二三度大島の襟を直し....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
て居りましたよ。」
何も知らない番頭は、しきりに御時宜《おじぎ》を重ねながら、
大喜びで帰りました。
医者は苦い顔をしたまま、その後《あと》を見送っていました....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
坂田礼之進聞棄てに相成りません、はははは。で、御承諾下さりますかな。」 「家内は
大喜びで是非とも願いたいと言いますよ。」 時に襖に密と当った、柔な衣の気勢があ....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
帰りには、帳場によって、峠を越えてくる人夫を待つのが一番楽しみだ。小包でも着くと
大喜びで霞の上に光る星を見ながら、丸木橋を渡ると、白い泡が闇に浮いて、ゴーゴーの....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
と大げさなことをいう。五分くらいのものだ。昼にはコールドビーフを食わされてみんな
大喜びをした。三時頃までくたびれて炬燵でねた。それから昨日の原に行って滑って暗く....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
くのは二度目だがな。」 二十 「その書生さんの時も、本宅の旦那様、
大喜びで、御酒は食らぬか。晩の物だけ重詰にして、夜さりまた掻餅でも焼いてお茶受け....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
きく言いて、紙包にしたる菓子をわが手に渡しつ。 「楽屋から差上げます。や、も、皆
大喜び、数ならぬ私まで、はははは。何てッてこれ坊ちゃんのようなお小いのが毎晩見て....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
、目の寄る前途へ行き抜けもせず、立寄ってくれたので、国主に見出されたほど、はじめ
大喜びであったのが、灯が消え、犬が吠え、こうまた寒い風を、欠伸で吸うようになって....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
すと、そこからは太洋の波が見えました。 むすめはかくまで海がおだやかで青いのに
大喜びをしましたが、よく見ると二人の帆走っているのは海原ではなくって美しくさきそ....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
そして、 「新しく、ちがったのが来てるぜ。」 そう教えたものでしたら、みんなは
大喜びで、お父さんやお母さんのところへ、雀躍しながら馳けて行きました。 「ちがっ....
「瘤」より 著者:犬田卯
「なんでもありませんよ……いや、時に、こないだ村会で大いにやられたそうで、村民も
大喜びでしょう。実際、私からいってはなんですが、瘤のこれまでのやり方というものは....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
いつになく酔っちゃいるし、ついぞないことをいうんだから、婆さん、はッと気がついて
大喜び。 (さあ、愛吉さん、下へ行ってもう一杯、今度は私も頂くよ。) 善は急げ....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
来て、作、喜べと大枚三両。これはこれはと心から辞退をしたけれども、いや先方様でも
大喜び、実は鏡についてその話のあったのは、御維新になって八年、霜月の十九日じゃ。....