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大器晩成
「大器晩成〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大器晩成の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
言わざれども。絶望。豚に真珠。一朝、事あらば。ことあげせぬ国。ばかばかしくって。
大器晩成。自矜《じきょう》、自愛。のこりものには、福が来る。なんぞ彼等の思い無げ....
「失敗園」より 著者:太宰治
。ああ、すこし髪が乱れた。散髪したいな。」 クルミの苗。 「僕は、孤独なんだ。
大器晩成の自信があるんだ。早く毛虫に這いのぼられる程の身分になりたい。どれ、きょ....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
の筋がよく通っていて読んで分かりやすいことだけはたしかである。例えば「大方無隅。
大器晩成。大音希声。大象無形。」というのを「無限に大きな四角には角がない。無限に....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ちまかすほどに上達した利巧者、二人の仲に低能が生れる筈はないから、よほどオクテの
大器晩成塑。むしろ大物が育つのかも知れないなどと先を楽しみにしていたが、いつまで....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
二度目なので、さすがに少々てれてはいたが、二三日すると、どこで覚えて来たのか、「
大器晩成だよ」などと言って、けろりとしていた。 合格者は、尋六から四名、高一か....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
ような視野のひろさをもたらしたことにもよるのでありましょう。 一体、イプセンは
大器晩成型の作家でありまして、たとえばゲーテは、もし三十で死んだとしても「ゲッツ....
「当今の劇壇をこのままに」より 著者:岡本綺堂
大差なしで固ってしまうだろうし、歌舞伎座幹部連もいずれも年配で、先が見えている、
大器晩成と顧客がいう栄三郎もチト怪しいものである。もっとも今の羽左衛門が家橘とい....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
余に至り初めて富嶽三十六景図の新機軸を出《いだ》せり。これを以て見るも北斎は全く
大器晩成の人にして、年七十に及んで初めて描く事を知りたりと称せしその述懐は甚だ意....