大塊[語句情報] » 大塊

「大塊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大塊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
、殊に飛騨山脈を選び、飛騨山脈の中でも、最高点の槍ヶ岳や穂高岳の特色ある火成岩の大塊は特に多くの人々を引きつけているらしく思われる。そうして槍ヶ岳や穂高岳への最....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
った。が、再び力を籠めて第二の槌を下した。更に二、三片の小塊が、巨大なる無限大の大塊から、分離したばかりであった。第三、第四、第五と、市九郎は懸命に槌を下した。....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
草鞋《わらじ》で岩石をザクザクやりながら、手ずから火口壁の赭褐《しゃかつ》色なる大塊を握《つか》むべきである、そこに地心の十万億土から迸発《ほうはつ》した、赤焼....
「雪中富士登山記」より 著者:小島烏水
の室という室は、戸を厳重に密閉して、その屋上には、強風に吹き飛ばされない用心に、大塊の熔岩《ラヴア》が積み重ねられ、怖るべき冬将軍《ゼネラル・ウインター》の来襲....
「土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
も、なお、そのさきに、黄銅鉱がきら／＼光っていた。経験から、これゃ、巨大な鉱石の大塊に出会したのだと感じた。と、畜生！ 井村は、土を持って来て、こいつを埋めかく....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た卑賤であった。渾沌《こんとん》たるものが即座に作った深淵《しんえん》であった。大塊に小破片、引きぬかれた一面の壁にこわれた皿、あらゆる破片の恐るべき混和、シシ....
「九代目団十郎の首」より 著者:高村光太郎
夙くすでに此の巨人の像が根を生やした様に大きく場を取ってしまっていた。此の映像の大塊を昇華せしめるには、どうしても一度之を現実の彫刻に転移しなければならない。私....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
内には、すでに「無為にして滅ぶ」「吾らはただにその生命ばかりでなく、祖国否天賦の大塊をも破滅せらるるのか」などという、絶望的の歎声さえ起って、さしもに広い大会堂....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
ギ、落葉松、モミ、ツガ等の下を潜り、五、六丁行き、左に曲がると水なき小谷、斑岩の大塊を踏み、フキ、ヨモギ、イタドリ、クマザサの茂れる中を押し分けて登る。いかにも....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
になり、炭のごとき色して、石炭を積み込むに、その歩きおるところは、あたかも石炭の大塊が自然に動きおるがごとく見ゆるは奇観なり。また、土人の水牛の角をキセルとして....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。それはちょうど、坂の上から小さい雪の手玉を転がし落すと、坂の下まで来たときには大塊の雪団になっているようなものです。 いつも青年の気を帯び、老いてますます盛....
「アラスカの氷河」より 著者:中谷宇吉郎
いるうちに、上部の方に、徐々に縦の割れ目が入り、やがて絶壁の一部は、数百個の氷の大塊に割れて、海に崩れ落ちる。まさに息をのむばかりの壮烈な景観であった。 こう....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
る程水が溜っている所もあった。右から石のごろごろした空沢が合してからは、花崗岩の大塊が次第に多く見られるようになる。間もなく河床が薬研を立てたように傾くと、前方....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
を一町｜許行くとまた屏風が始まる、一曲して鋭く右に折れた河の中では、花崗片麻岩の大塊が脊較べをして、水は其上を勢込んで駆け上り駆け下りている。南日君と実君は長次....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
ていた雪渓に達した。もう占めたものだ。顧ると谷の正面を限る後立山山脈には、積雲の大塊が屯して盛に活動している。もくもく湧き上る白銀を溶したような頂のあたりには、....