大変[語句情報] »
大変
「大変〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大変の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
の家へ転げこむと、床《ゆか》の上へ倒れたなり、息も切れ切れにこう言うのです。
「
大変《たいへん》だ! とうとう僕は抱きつかれてしまった!」
僕はとっさに詩集を....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
事なぞはかまっていずに、早く自動車でも御呼びなさい。
小説家 そうですか。それは
大変だ。ではさようなら。何分《なにぶん》よろしく。
編輯者 さようなら、御機嫌好う。
(大正十年三月)....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
には、彼等二人の間柄は、余りに深い馴染《なじ》みだった。では男の身の上に、不慮の
大変でも襲《おそ》って来たのか、――お蓮はこう想像するのが、恐しくもあれば望まし....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
の入目《いりめ》を償《つぐな》うような事が、起らないとも限らない。そうなっては、
大変である――三人の忠義の侍は、皆云い合せたように、それを未然に惧《おそ》れた。....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
の地獄へ逆落《さかおと》しに落ちてしまわなければなりません。そんな事があったら、
大変でございます。が、そう云う中にも、罪人たちは何百となく何千となく、まっ暗な血....
「尼提」より 著者:芥川竜之介
のは鉢を持った一人の沙門《しゃもん》である。尼提はこの沙門を見るが早いか、これは
大変な人に出会ったと思った。沙門はちょっと見たところでは当り前の人と変りはない。....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
を入れる仕度に忙《いそが》しかった。
「あら、だって電話じゃ、昨日《きのう》より
大変好さそうだったじゃありませんか? もっとも私は出なかったんですけれど、――誰....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
む》いたなり、御留守《おるす》の間《あいだ》に出来《しゅったい》した、いろいろの
大変を御話しました。御主人が御捕《おとら》われなすった後《のち》、御近習《ごきん....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
いきもえもん》と云う男が目付《めつけ》へ来て、「明十五日は、殿の御身《おんみ》に
大変があるかも知れませぬ。昨夜《さくや》天文を見ますと、将星が落ちそうになって居....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
何《なん》でも今の話によると、馬の脚をつけられるらしい。馬の脚などになった日には
大変である。彼は尻もちをついたまま、年とった支那人に歎願した。
「もしもし、馬の....
「運」より 著者:芥川竜之介
ぎではないのでございますが、何しろ逃げようと云う巧《たく》みをけどられなどしては
大変だと思ったので、しぶしぶ皮匣《かわご》の上に肘《ひじ》をつきながら心にもない....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
火事になるかも知れないぜ」 「そんな縁起の悪いことを。……それでも火事になったら
大変ですね。保険は碌についていないし、……」 僕等はそんなことを話し合ったりし....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
てよ」 「そんなことがあるものですか。私と一しょにいらっしゃい。今度しくじったら
大変です」 「だってお婆さんがいるでしょう?」 「お婆さん?」 遠藤はもう一度....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
大機嫌でバーナードを連れてアストレーに行った。これまでは宜かったが、土間の入口で
大変に込み合い、大きな奴がバーナードを押しつけた。不正な事の少しも辛棒できないフ....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
だとも、うっかり手をつけられねいぞ。かかり合いになって牢屋さでも、ぶっこまれたら
大変だ。触らぬ神に祟なしって言うわで。」 と附足して言いました。 「そうだども、....