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大外
「大外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
《けんか》をした。僕は中学の三年生の時に僕の父と相撲《すもう》をとり、僕の得意の
大外刈りを使って見事に僕の父を投げ倒した。僕の父は起き上ったと思うと、「もう一番....
「或る女」より 著者:有島武郎
湖を多湖地方から渡って来る風は身を切るようでした。僕は外套《がいとう》の上にまた
大外套を重《かさ》ね着《ぎ》していながら、風に向いた皮膚にしみとおる風の寒さを感....
「道標」より 著者:宮本百合子
もったベンチがあり、街路の後姿をみせて並木道のはずれに高く立っている誰かの銅像の
大外套の深い襞は、風をうける方の側にばかり雪の吹きだまりをつけている。
伸子た....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
何百人の事業家、致富家、名士、学者が起ったり仆れたりしたか解らぬ。二十五年前には
大外交家小村侯爵はタシカ私立法律学校の貧乏講師であった。英雄広瀬中佐はまだ兵学校....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
の来ない宿屋にゆくに限ると決め、電車の窓から投げ込まれた引札の中から選り取って、
大外河を姓とする芙蓉閣なる宿屋へ、昼飯を食べに入った。この宿の中には建久館と称す....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
、ここに空蝉の立つようなお澄は、呼吸も黒くなる、相撲取ほど肥った紳士の、臘虎襟の
大外套の厚い煙に包まれた。 「いつもの上段の室でございますことよ。」 と、さす....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
ないし、厠《はばかり》を取りちがえるそなたでもないし、まさか、男と忍び合うような
大外《だいそ》れた小娘でもあるまいし、のう――深雪」
深雪は、真赤になって、俯....
「決闘」より 著者:神西清
置いた。 署長のキリーリンは背の高い堂々たる男で、どんないい天気でも夏服の上に
大外套を着ている。傲然としたその態度、尊大なその歩きぶり、嗄れ気味の幅のある声―....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
報があった」 と言っている。千葉の県立病院長は三輪博士であったが、東京からは帝
大外科の近藤博士がわざわざ出むいた。夫の寛治氏も瀕死《ひんし》の彼女の枕辺《まく....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
相かえて膝行《にじり》だし、 「と、と、飛んでもない。なんでわたくしがそのような
大外れたことを致しますものですか。仮に、わたしにそんな心がありましたとしても、自....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
な顔をしてこッそり抜買をしていたのかも知れん。して見ると、おれの見込はまるッきり
大外れになるわけだが。まア、しかし、こんなことを言ッてたってしようがない。……間....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
ャコフは、その露西亜の宰相であり、皇帝の無二の寵臣であり、欧洲最大の政治家、且、
大外交家として、国内にありては飛鳥をおとすような勢力を持ち、国外に於ては「政治外....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
御宇に当っている。 次に西暦一〇七三年から八五年に在位した法王グレゴリオ七世の
大外交的手腕について検討してみよう。歴代法王のうち、その人物の雄大という点ではこ....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
いるのではないから、あの白い病衣を着ているわけではない。背に帯のついたスマートな
大外套《ガーズ・コート》を着て、アッシュのステッキをついて歩いている。 顎《あ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
休士官、加特力《キャソリック》の僧侶の長い数珠《じゅず》、英吉利《イギリス》人の
大外套、手籠を持った馬耳塞《マルセイユ》人――それぞれクッションのバネの滑《すべ....