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大多数
「大多数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大多数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ばかりではない。地球は円いと云うことさえ、ほんとうに知っているものは少数である。
大多数は何時か教えられたように、円いと一図に信じているのに過ぎない。なぜ円いかと....
「或る女」より 著者:有島武郎
でさえあるかもしれない。そう皮肉な批評家らしく葉子は愛子の目を見て不快に思った。
大多数の男はあんな目で見られると、この上なく詩的な霊的な一瞥《いちべつ》を受け取....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
アのためにいかにも希望多く見えた革命も、現在までに収穫された結果から見るならば、
大多数の民衆よりも、ブルジョア文化によって洗礼を受けた帰化的民衆によって収穫され....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
は民衆を基礎として最後の革命を起こしたと称しているけれども、ロシアにおける民衆の
大多数なる農民は、その恩恵から除外され、もしくはその恩恵に対して風馬牛であるか、....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
が無法なる試験制度のためにさらにまた約三分の一だけに限られている事実や、国民の最
大多数の食事を制限している高率の租税《そぜい》の費途《ひと》なども目撃している。....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
だけに限られてはいたのである。ローマとギリシアの国家の隆盛期には奴隷の数が人民の
大多数を占めていたのであるが、彼らの中の少数な学識ある奴僕たとえば写字生のような....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
しようと方針を定めた。 ◯ヤミ屋と華僑とが街を賑かにして賑からしくやっているが、
大多数の国民はそのそばを素通りするだけだ。恐ろしくはっきりと区別のついた別の世界....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
で弾き出される我々は電車に乗るべき任務を背負わせられるのだ。 ▲電車のお客様の
大多数は我々階級のものである。我々以下の労働者の為めには特に割引車というものがあ....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
くなければ銃殺されるはずが無い! しかし城内の輿論はかえって好くなかった。彼等の
大多数は不満足であった。銃殺するのは首を斬るより見ごたえがない。その上なぜあんな....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
ける意志を意味する。そしてエレン・ケイは猶続けて云う。 「いずれの階級に於ても、
大多数の人々は空虚な快楽に耽っている。しかし、斯くの如きは、他のいずれの階級に於....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
佐画や花やかな四条派やあるいは溌墨淋漓たる南宗画でなければ気に入らなかった当時の
大多数の美術愛好者には大津絵風の椿岳の泥画は余り喜ばれなかった。椿岳の画を愛好す....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
悶えとか言うヴォヤビュラリーをのみ陳列して生活の苦痛を叫んでるものは多いが、その
大多数は自己一身に対しては満足して蝸殻の小天地に安息しておる。懐疑といい疑惑とい....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
収容した今の乙種商業学校程度の頗る低級な学校だったから、士族|気質のマダ失せない
大多数の語学校学生は突然の廃校命令に不平を勃発して、何の丁稚学校がという勢いで商....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
い事を知ってるから少しも憚らずに直言する。シカシ世間に与えた感動は非常なもので、
大多数は尽くヒプノタイズされてしまって、紅隈の団十郎が大眼玉を剥いたのでなければ....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
く変化の中にぼんやりと描き出された時。その時に、さきに自ら革命家と名のったものの
大多数は、秩序の守護者の列の中に急いで走って行く。 街の騒ぎや、試みられる諸制....