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大天井
「大天井〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大天井の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
なっていながら、山がどこに晦《か》くれているのか、今まで解らなかったのもある――
大天井《おてんしょう》岳などはそれで――人間は十人並以上に、一寸でも頭を出すと、....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
類の起工した大伽藍の荘厳を憶い起させる、穂高岳、霞沢岳、笠ヶ岳、蓮華岳、常念岳、
大天井岳、剣岳などは、いずれも肩幅が濶《ひろ》く胛肉《こうじゅう》隆々として勃起....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
上を踊り狂った。 ウワーッ! という歓声、ただもう大歓声で、シャンデリヤの輝く
大天井も揺ぎ落ちるかと思うような感激の旋風が、一階席からも二階席からも三階席から....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
てみた。大正十五年七月中頃には岩間温泉へ下山、七月終りには中房温泉から燕岳へ登り
大天井岳西岳小屋を経て槍ヶ岳の絶頂を極め穂高連峯を縦走し上高地へ下山、平湯から乗....
「槍ヶ岳第三回登山」より 著者:小島烏水
る岩壁は、石の翼の羽ばたきの、最も強いものであると思われる、眼前の常念山脈では、
大天井と燕岳に乱れた雲が、組んず施つれつしている。 登りついた左の肩には、三角....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
いている――もう白河内岳の上にかかっているのだ、この饅頭形の石山は、北アルプスの
大天井岳にどこか似ていると思いながら、喘ぎ喘ぎ登る、霧は大風に連れ、肉を截り削ぐ....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
暗くなるので、私はあわただしく峠の下り道を走って下りた、穂高のうしろに低く聳えた
大天井岳と常念岳が、夕日の照り返しを受けて、萌黄色にパッと明るくなっている、野飼....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
して出ると、不意に凄い音で刎返した。ドーンと扉の閉るのが、広い旅館のがらんとした
大天井から地の底まで、もっての外に響いたのである。 一つ、大きなもの音のしたあ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
かしていて、草も乾燥いで、足のうらが擽ってえ、といった陽気でいながら、槍、穂高、
大天井、やけに焼ヶ嶽などという、大薩摩でもの凄いのが、雲の上に重って、天に、大波....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。耶馬渓を見てさえあのくらいだから、この辺から神高坂《かみこうざか》、穂高、槍、
大天井あたりの景色を見せたら、仰天して、心臓を破裂させてしまうかも知れない。妙義....
「霊気」より 著者:豊島与志雄
その中には、親愛の感じと神聖の感じとが含まれている。 「槍ヶ岳が……穂高岳が……
大天井岳か……。」 「槍が……穂高が……
大天井が……。」 この二つの表現を並べ....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
南穂高の鋭峰、東北、常念岳や蝶ヶ岳を邀うには、屏風岩の連峰、北方の勁敵、槍ヶ岳や
大天井との相撲には、北穂高東穂高の二峰がそれぞれ派せられている、何れも三千米突内....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
た。小川山の上からは木曾の御岳が覗いていた。八ヶ岳と蓼科山との間に奥穂高、常念、
大天井から鹿島槍、五竜に至る北アルプスの大立物が、銀光|燦として遥かの空際を天馬....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
プスは勿論、南アルプス、奥秩父、奥上州の山々まではっきりと認められた。烏帽子岳と
大天井岳の北に在る吊岩とが重なっている上に悪沢岳。不動岳と南沢岳との間で、餓鬼岳....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
、鹿島槍の二山が仙人尾根の上に頭を擡げ、黒部別山の右に、舟窪の尾根を超えて、遥に
大天井、常念あたりが朧げな姿を雲間に垣間見せていた。 此処で助七の一行三人と別....