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大好き
「大好き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大好きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
はありませんか? ちょいとわたしに触《さわ》らして下さい。わたしは兎《うさぎ》が
大好きなのですから。(使の兎の耳を玩弄《おもちゃ》にする)もっとこっちへいらっし....
「或る女」より 著者:有島武郎
有名な苔香園《たいこうえん》、あすこの森の中が紅葉館、この杉《すぎ》の森がわたし
大好きですの。きょうは雪が積もってなおさらきれいですわ」
葉子は岡を二階に案内....
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
気のついた様子がないので、気味が悪いような、安心したような心持ちでいました。僕の
大好きな若い女の先生の仰《おっしゃ》ることなんかは耳に這入りは這入ってもなんのこ....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
やっぱり書生言葉を遣ってくださいよ。ほんとに凛々《りり》しくって、私は書生言葉は
大好きさ」 「恩人に向かって済まんけれども、それじゃぞんざいな言葉を遣おう」 「....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
に襲われて、部屋の隅でただ一人半日も泣いていた記憶も甦った。クララはそんな時には
大好きな母の顔さえ見る事を嫌った。ましてや父の顔は野獣のように見えた。いまに誰れ....
「聖書」より 著者:生田春月
?」と訊くと、 「まあ見たまえ」と、ワイルドの『デ・プロフンディス』や、Kさんの
大好きなスウィンバアンやアーサア・シモンズの詩集の下から引出して、僕の手に渡して....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
霜こし)のありそうな処へ案内して、一つでも二つでも取らして下さい、……私は茸狩が
大好き。――」と言って、言ううちに我ながら思入って、感激した。 はかない恋の思....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ます。長屋世帯はすぐそれですから、ほほほ。小説の題の事だったのでございますもの。
大好きな女の名でいらっしゃるんですって。……田舎源氏、とかにもありますそうです。....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
しんせつに情が籠っていたんだよ。 大袈裟に聞えようけれども。 私は、その絵が
大好きで、開けちゃ、見い見いしたもんだから、百人一首を持出して、さっと開ると、ま....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
でもない。おかみさんのお傍には、いつも、それはそれは綺麗な、お美しいお嬢さんが、
大好きな、小説本を読んでいるのでござります。」 「娘ッ子が読むんじゃあ、どうせ碌....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
いのでは河童、蝙蝠などの面があったが、近頃は面の趣味は廃ったようだ。元来僕は面が
大好きでしてね。その頃の僕の家ですから、僕が面が好きだというので、僕の室の欄間に....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
「はい、はい、それはな。」と、参事官は受けて、「わたしも有益な古書を読むことは
大好きですが、とうせつの本もずいぶん読みます。ただ困るのは『その日、その日の話』....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
くしいむすめにそっくりなのです。あんまりうつくしいので、いやおうなしに、いきなり
大好きにさせられてしまいました。この人が、じぶんのかけたなぞが、そのとおりにとけ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
あちこちの道にうつろな音をたて、遠くの丘を越えてゆくのが聞えた。娘たちのなかには
大好きな恋人のうしろの添え鞍に乗るものもあり、その愉しげな笑い声が蹄のぱかぱか鳴....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
い山だろう! 雨飾山という名は、その時慎太郎さんに教わった。慎太郎さんもあの山は
大好きだといった。 この、未完成の白馬登山を最後として、私は長いこと山に登らな....