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「大威張り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大威張りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
ンと投げこんでしまった。そこで、どこから見ても、学生になりすましたのだった。僕は大威張りで、明るい灯の街へ入っていった。 夜の街は、沸きかえるような賑かさだっ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。あんたは、失業者で、あたしはウェイトレス。こんな騒ぎになったればこそ、あんたも大威張りで、物を拾って喰べられるしサ……」 「オイオイ」 「あたしも、お店が焼け....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
石以上でしょう。五百石以上となれば立派なお歴々で、千石以上となれば大身、それこそ大威張りのお殿様です。そこで、この小坂さんの屋敷は千五百石というのですから、立派....
奇妙な遠眼鏡」より 著者:香倶土三鳥
二番目のお姫様を貰って、二人共王様になり、お父様とお母様を半月|宛両方へ呼んで、大威張りをしているところまで見えました。 リイはあんまり早くいろんなことがはじ....
獄中記」より 著者:大杉栄
言うと、僕は大ぶえらい博言学者のように聞えるが、実際またこの予定通りにやり果して大威張りで出て来たのだが、その後すっかり怠けかつこの監獄学校へも行かなくなったの....
月世界探険記」より 著者:海野十三
をならべて、荒涼たる山岳地帯のうちつづく月世界に暇乞をした。 「おじさん、今度は大威張りで帰れるネ」 「そうでもないよ、進君」 佐々と進少年はすっかり仲よしに....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
って泣いていた。 この点、私は現代の子供が頗る新鮮な母親を持ち、青い上衣一枚で大威張りで飛んで行く明るい自由さを心から幸福だと考える。 それでも、なおこの現....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
かを知らぬからである。汝等の所謂神とは、汝等の本能が造り出したる人造の神である。大威張りで、高い所に坐り込んで、最高の名誉と最大の権力を享有し、お気にめさぬもの....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
ありません。その婆さんは毎日のようにここへ遊びに来ていたのですよ。そうしてある日大威張りで聖典を攫って行ったのですよ。土人酋長オンコッコなどもよく遊びに来たもの....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
在のところでは才能もへちまもない。要するに機械をいじることのできる人でさえあれば大威張りでこの部署に着いて収まつているわけである。画面がクローズ・アップの場合は....
がちゃがちゃ」より 著者:香倶土三鳥
その勢いに驚いて、あつまっていた虫たちもみんな逃げてしまいました。 轡虫は大威張りでそこいらの露をヤタラに吸いながら、 「それ見ろ。おれの音楽にかなうやつ....
二つの鞄」より 著者:香倶土三鳥
ものばかり詰められて、荷車に積まれたり投げ飛ばされたりしておりました。小さな鞄は大威張りで、 「大きな鞄の意気地なし」 と笑っておりました。大きな鞄は大層口惜....
三枚続」より 著者:泉鏡花
かれる覚はないから、別に殺そうというのじゃあなかろう、生命に別条がないと極りゃ、大威張りの江戸児、」 「吻々々々、」 「ほんとうに度胸を据えました、いえ、大した....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
ます壮健になって、牢内の人気役者となって、新しい手拭を使って、うなぎ飯を食って、大威張りで日を送っていたのであった。 かれが最初に強情を張っているのは、一日で....
「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
の深みに陥り込んだ大名が、「諸侍」に欲しくも無い水をくれた程に、「成敗するぞ」と大威張りに威張ったところがある。これを見ても、当時既に侍が大名とも呼ばれて、もと....