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「大字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自叙伝」より 著者:大杉栄
忘れてしまった。 父の家は、名古屋を距る西に四里、津島という町の近くの、越治村大字宇治というのにあった。今では、その越治村が隣り村と合併して、神守村となってい....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
―犯人は、人類の潜在批判を狙っているんだ。だが、珍しく古風な書体だな。まるで、半大字形か波斯文字みたいだ。でも君は、これが被害者の自署だという証明を得ているのか....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
通りの賢い生まれつきで、書物を読めばすぐに記憶するばかりか、大きい筆を握ってよく大字をかいた。篆書でも隷書でも草書でも、学ばずして見事に書くので、見る人みな驚嘆....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
寺の門のように大きく、扉には大きな鋲飾りなどが打ってあり、通された表座敷の襖には大字の書が張ってあって、芝居の舞台が聯想されたことである。 稲田家は当時士族に....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
「これも望む処です。」 つい私は莞爾した。扇子店の真上の鴨居に、当夜の番組が大字で出ている。私が一わたり読み取ったのは、唯今の塀下ではない、ここでの事である....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
人の家にはそんなわけで、西岡医院開設当時に贈られた蒼海翁のあの雄勁な筆力を見せた大字の扁額を持ち伝えていた。鶴見が幼い観察から、急傾斜になっている海面にひっくり....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
から西根尾まで三里のあいだに七ヵ所の簗をかけて、大きい鮎を捕るのである。根尾から大字小鹿、松田、下大須、上大須を過ぎ、明神山から屏風山を越えて、はじめて越前へ出....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
天保十一年の)夏に至りては只朦々朧々として細字を書く事|得ならねば其稿本を五行の大字にしつ、其も手さぐりにて去年の秋九月本伝第九輯四十五の巻まで綴り果し」とある....
」より 著者:犬田卯
い。 薄氷の上に建てられた楼閣のような組合の内幕から、それに関連して、Sという大字の連中は最初から組合の機能に疑問をいだいて加入せず、主として町の銀行から融通....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
西郷どんさえも評判に釣込まれてワザワザ見物に来て、大に感服して「万国一覧」という大字の扁額を揮ってくれた。こういう大官や名家の折紙が附いたので益々人気を湧かして....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
なった事には疑いない。そしてその新井町の西には山地にかかって斐太村があり、ここに大字|飛太があって、竪穴や古墳が多く遺され、先年その古墳の一つから、奥羽地方縄紋....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
そらく同君の郷里なる、陸中遠野あたりの物であろう。他の一つは羽前東田川郡立谷沢村大字木ノ沢の、長南助右衛門氏方のオクナイ様で、同地の斎藤重作君が撮影して贈られた....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ット語の文典の編纂です。 一旦断ったけれどもダース先生は既に英語とチベット語の大字典を拵え、それについて完全なるチベット語の文典が必要であるけれども、その文典....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
島は或いは単に島と云い、維新後付近の石原村と合併して石島村と云い、今は吉祥院村の大字となっている。石原・佐比・久受原・荒木は、共に桂河辺の土地で、川の流れとは反....
黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
石盤ヘ書セシムベシ……。生徒石盤ニ書スルニ當リテ、或ハ細字ヲ書シ、或ハ石盤全面ノ大字ヲ書シ、或ハ亂雜ニ書スル等ノ不規則ヲ生ズル故ニ、教師塗板ヘ書スルトキ、縱横ニ....